中学受験国語でよく出題される「比喩」の問題は、苦手とする小学生が少なくありません。本稿では、その「比喩」に注目し、どのように読み解いていくか...
漢字の失点で偏差値が伸び悩んでいませんか?中学受験のプロが「覚えられない本当の原因」をタイプ別に診断。ただの暗記で終わらせない、国語力アップにもつながる「意味」を捉えた学習法をお伝えします。
「毎日コツコツ漢字練習をしているのに、テストで点数が取れない」 「興味がなくて漢字勉強をしてくれない」
中学受験生の保護者様から、このようなご相談をいただきます。 漢字は入試の基礎であり、確実に得点源にしたい分野ですが、それゆえに「努力が結果に結びつかない」現状は、親御さんにとってもお子様にとっても大きなストレスとなりますよね。
実は、漢字が覚えられない原因の多くは、お子様の「能力」ではなく、学習の「やり方」がその子の特性に合っていないことにあります。
もし、お子様が「目で見て覚えるのが得意なタイプ」なのに、ひたすら「書いて覚える」練習を強いられていたらどうでしょうか?それは苦痛なだけでなく、非効率な時間の使い方になってしまいます。
この記事では、中学受験のプロ講師であるSS-1が、漢字が覚えられない根本的な原因を分析し、お子様のタイプに合わせた最適な学習法を解説します。 さらに、忙しい受験生活の中で効率よく点数を伸ばすための、親御さんができる「マネジメント術」もお伝えします。
「いつかはできるようになる」と放置せず、今ここで学習法を見直すことで、国語全体の成績アップにつなげていきましょう。
中学受験のカリキュラムにおいて、算数や理科の計算、国語の読解問題に比べると、漢字はどうしても優先順位が低くなりがちです。「漢字くらい、直前に詰め込めばなんとかなる」と考えてしまうお子様も少なくありません。
しかし、私たちSS-1の講師は、多くの受験生を見てきた経験から「漢字こそが合否を分ける最初の一歩」であると断言します。ここでは、なぜそこまで漢字が重要なのか、その理由を2つの視点から解説します。
「漢字で2問間違えたけれど、他でカバーすればいい」という考えは、中学受験、特に難関校入試においては非常に危険です。
中学校の入試では、合格最低点のライン付近に数十人、場合によっては100人以上の受験生がひしめき合っています。つまり、たった1点の違いで、合格と不合格がくっきりと分かれてしまうのです。
漢字の配点は学校にもよりますが、1問あたり2点前後であることが一般的です。もし2問落とせばマイナス4点。 さらにこの4点は、7〜8割の生徒が正解できた問題です。つまり、これらの生徒が取れなかった問題を追加で1問正解する必要があるのです。
国語の30〜40%台の選択肢問題を確実に正解するか、算数の30〜40%台の難問を解き切ることで挽回するか、あるいは、80%台の問題を間違えずに連続で正解するか。いずれにしても重い数字であることは確かです。 逆に言えば、誰もができる漢字問題を確実に正解することは、最も確実で効率的な「合格への近道」といえます。
もう一つの重要な視点は、漢字力が国語の読解力、ひいては全教科の成績に直結しているという事実です。
「漢字練習は嫌いだが、本は読むから国語は得意」というお子様もいますが、学年が上がり、入試問題の抽象度が高くなると、成績が伸び悩むケースがよく見られます。これは「語彙力」の不足が原因です。
漢字を学習することは、単に文字の形を覚えることではなく、その熟語が持つ「意味」を理解し、使える言葉(語彙)を増やす作業です。 文章中に知らない熟語が出てきたとき、漢字の意味から推測できるかどうかで、読解のスピードと精度は大きく変わります。さらに言えば、算数や理科、社会の問題文を正しく読み解く力も、この語彙力(漢字力)が土台となっています。
漢字の勉強はしているのに結果が出ない、こういったお悩みには必ず理由があります。 SS-1の個別指導で見えてくる、代表的な3つの原因を診断します。
最も多いのがこのパターンです。 「漢字ドリルを1ページやる」「ノートに10回ずつ書く」という指示を真面目に守るお子様ほど陥りやすい罠です。
最初は字の形を意識していても、3回、4回と書くうちに、脳が「文字を書く作業」ではなく「単純な手の運動」として処理し始めます。 こうなると、目は文字を見ておらず、頭の中では「あと何回書けば終わりか」しか考えていません。結果、ノートは埋まっていても、脳には何も残らないという現象が起きます。
中学入試の漢字は、日常生活ではあまり使わない熟語も多く出題されます(例:「刷新」「臣下」など)。 お子様がこれらの漢字を間違える時、そもそもその言葉の意味を知らないケースが非常に多いです。
意味の分からない言葉は、脳にとっては「無意味な記号の羅列」に過ぎません。 例えば、アラビア語を知らない人が、アラビア文字を10回書いて覚えようとしても難しいのと同じです。言葉の意味(イメージ)と漢字の形がリンクしていないため、記憶に定着せず、すぐに抜け落ちてしまうのです。
熟語を覚える際、それを「一枚の絵」のように丸ごと覚えようとして、記憶が定着しないケースです。 漢字が得意なお子様は、無意識のうちに熟語を1文字ずつに分解し、すでに知っている知識とリンクさせています。
例えば「博識(はくしき)」という新しい熟語が出たとき、ただ「博識」と書くのではなく、「『博士(はかせ)』のハクに、『知識(ちしき)』のシキだ」と、自分の知っている言葉(既知の知識)に分解して関連付けます。 この「分解」と「連想」のプロセスがないと、画数の多い熟語はただの複雑な線に見えてしまい、一本足りない、一本多いといったミスが頻発するのです。
技術的な原因以前に、「漢字練習が嫌いすぎて手が動かない」「やっても無駄だと思っている」というケースも中学受験生にはよく見られます。
算数の問題は「解けた!」という快感がありますが、漢字練習はどうしても「単調な作業」になりがちです。特に、好奇心旺盛なお子様や、思考力を問う問題が好きなタイプのお子様にとって、意味を感じられない書き取りは苦痛でしかありません。
また、テストで悪い点を取り続けていると、「どうせやっても覚えられない」という学習性無力感(諦め)が生じます。この状態のお子様に「やりなさい」と強制しても、さらに漢字嫌いを加速させるだけです。
この壁を突破するには、「勉強」として強いるのではなく、ゲーム感覚を取り入れたり、次に紹介する「自分の感覚(タイプ)に合ったやり方」を見つけて、「これなら覚えられるかも!」という小さな希望を持たせてあげることが特効薬となります。
「うちの子は何度書いても覚えない...」 そう悩む場合、お子様の「認知特性」と、学習方法がミスマッチを起こしている可能性があります。
人間には、情報を処理する際に得意な「感覚」があります。 お子様がどのタイプに当てはまるか観察し、最もストレスの少ない「覚え方」を試してみてください。
図形問題が得意、過去に経験した場所や景色をよく覚えている、というお子様はこのタイプです。 覚えるのは早いものの忘れるのも早く、単純な書き取り作業を嫌がる傾向があります。このタイプには、視覚情報を最大限に活用した「空書き」が効果的です。
まず、範囲の漢字をひと通り覚えたら、答えを隠して空書きを行います。書けたら正解とし、この空書きのプロセスを3回繰り返します。「書く」ことに抵抗があるお子様は、「ノートを埋める作業」に意味を見出せていないケースが多いため、空書きであれば比較的スムーズに取り組めるはずです。
空書きで完璧に書けるようになったら、最終チェックとしてノートに1回だけ漢字を書きましょう。これは、空書きでは見落としがちな細かなミス(トメ・ハネ、線の過不足など)を確認するためです。ミスがなければ、その日の漢字学習は完了です。翌日か2日後に再度同じサイクルを習慣的に繰り返すことで、短期間で効率よく漢字を定着させることが可能です。これは、短い時間で最大の効果が見込める、視覚優先タイプのお子様にとってベストな学習法となるでしょう。
おしゃべりが好き、先生の話やCMのフレーズをよく覚えている、というお子様はこのタイプです。 黙々と書くよりも、「音」や「言葉」を介在させることで記憶が定着しやすくなります。「独り言」をポジティブに活用しましょう。
漢字をパーツに分けて「手偏に...上が刀で下が口!」のように実況したり、「なんでここは日じゃなくて口なんだ?」と自分にツッコミを入れたりすることで、文字の構造と意味への意識が高まり、記憶に残りやすくなります。
また、耳が良いお子様は、自分の言葉やリズムがそのまま暗記のフレーズとなり、定着を促進します。さらに、漢字を実況する過程で、知らなかった部首(例:「『灬』は、れっか・れんがと言うのか!」)を意識的に言語化することで、漢字の成り立ちへの理解が深まるので、国語力だけでなく自立的な学習にもつながる有効な方法です。
じっとしているのが苦手、運動が好き、実験や体験教室が好き、というお子様はこのタイプです。このタイプは時間はかかるものの、一度覚えれば忘れないという特性をもっています。そのため、勉強時間を決めて、定期的に書いて覚える習慣をつけるのがベストです。
いくら書くのが得意なタイプといえども、目標もなくただ永遠と漢字を書いただけでは「単なる作業」になりがちで、記憶の定着効率が悪くなります。SS-1では、3〜5回程度練習したら、すぐに「小テスト」を行うことを推奨しています。
このサイクルを短時間で回すことで、ゲームを攻略するように「できた!」という達成感を積み重ねることができます。自分は書いたら覚えられるんだという自信がつくことで、勉強習慣が身につき、他の教科にも活かせるようになるでしょう。
すべての集団塾に通うお子さんを指導してきたSS-1は、多岐にわたるテキストでの学習状況を見てきています。そんなSS-1だからこそ、自信を持っておすすめできるテキストをご紹介します。
ただし、漢字テキストといってもその中身は千差万別。お子様の特性や学習状況との相性が、使いやすさや学習意欲に大きく関わってきます。より良いテキストを選んであげることが、漢字学習を成功させるための重要な一歩です。
そこで、最適な一冊を見つけるために、まずいくつかの質問をご用意しました。お答えいただいた内容をもとに、お子様にぴったりのテキストをズバッと!ご紹介いたします。
※以下の質問は5年生もしくは6年生を対象としたものです。
※集団塾にお通いで、指定された漢字テキストがあり、漢字テストが実施されている場合、相性に関わらず、そちらを優先して学習することをおすすめいたします。
漢字を学習する上で重要なのは、「解かせる」ではなく「振り返る」ことです。 漢字に苦戦されているご家庭は、まず勉強させる自体が大変なので、「振り返り」がおろそかになりがちです。しかし、解いても覚えていなければ本末転倒です。解かせるだけでなく、正しく覚えられているかを確認するのが、賢い保護者の関わり方です。
漢字を学習し終えたら、正しく暗記できているかをチェックしましょう。テストを実施する場合は、点数ではなく暗記方法に目を向けてアドバイスを行います。
「漢字を勉強する」ことは、「覚え方を身につける」こと。すべての教科に通じる力です。何点取れたかではなく、勉強方法のどこに改善点があったのかを一緒に話し合える環境づくりが大切です。
中学受験の漢字学習において重要なのは、以下のポイントです。
「漢字練習を嫌がる我が子」にお困りのご家庭は多いですが、やり方さえハマれば、漢字は必ず得点源になります。そして、自分に合った学習法を見つけることは、中学入学後の勉強にも役立つ一生の財産となります。
もし、ご家庭だけで解決策が見つからない場合は、私たちSS-1にご相談ください。 SS-1の学習カウンセリングでは、お子様のテスト結果やノートを見せていただき、「なぜ点数が取れないのか」をプロの視点で分析します。そして、今の塾に通いながらできる、お子様だけの「最短ルートの学習計画」をご提案します。
まずはお近くの教室、またはオンラインでの無料体験授業・学習カウンセリングにお申し込みください。

この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)国語科講師。関東にあるSS-1白金台教室、渋谷教室、お茶の水教室や、オンライン教室でも全国の生徒さんを指導しており、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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