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【中学受験】国語の記述が白紙になる本当の理由、「書いてくれない」を今日から克服する方法

最終更新
【中学受験】国語の記述が白紙になる本当の理由、「書いてくれない」を今日から克服する方法

模試や過去問を見返すと、記述だけが空欄のまま残る。時間は使っているのに、いざ書く段になると手が止まる。

こうした現象は、最近の生徒によく起こりがちです。今回は、記述が白紙になる原因を2つに切り分け、それぞれに対して今日からできる実践的な解決策をご紹介します。

白紙になる主な要因はこの2つ

  1. 時間が足りなくて単純に記述が書けない
  2. 精神的なブレーキがある(重要!)

1. 時間が足りない原因

生徒に「なぜ記述が書けなかったのか」と尋ねると、多くの場合は「時間が足りなかったから」という答えが返ってきます。ところが、この「時間不足」という言葉は実に多義的であり、単純に「読むのが遅い」「解くのが遅い」といった一因で片づけられるものではありません。

むしろ、複数の小さな要因が積み重なり、最終的に「時間切れ」という形で表面化することが多いのです。指導の現場で精緻に分析すると、時間不足の背後には大きく分けて三つの行動特性が存在します。

①読む速さが原因となっているパターン

読解の基礎は「読むスピード」です。一般的に入試問題を最後まで処理するには、分速500〜600字が一つの目安となります。これを下回る場合、文章を読むだけで時間を消費し、解答のために必要な「思考」「記述」へ時間を回せなくなります。

読む速さは単に「スピードが速い」ということではなく、「内容を保持しながら読む速度」を意味します。つまり、文字を追うだけの速読ではなく、理解を伴った読書速度のことです。家庭でのチェック方法としては、普段使っている国語テキストを用い、制限時間を区切って音読・黙読させ、実際に何文字読めているかを測定するとよいでしょう。

②選択/抜き出し問題における処理時間の偏重が原因になっているパターン

次に注意すべきは、選択問題に過剰な時間をかけてしまう行動特性です。目安としては、1問あたり1分30秒以内で処理できているかどうか。

この時間を超えると全体のリズムが崩れ、最後の記述に割く時間が必然的に削られます。特に盲点となりやすいのが「記号選択問題」です。記号問題は「文章を読む」作業と違い、直接答案欄に数字や記号を書き込めるため、子どもにとっては「答案を作っている」という実感を強く伴います。その結果、人間心理として「解答を進めているのだから大丈夫」という錯覚に陥り、実際以上に時間を費やしてしまうのです。

だからこそ、客観的なタイムマネジメントが不可欠です。実際に家庭でストップウォッチを用い、選択問題にかけている時間を計測させることで、本人の感覚と実際の乖離を明らかにすることが有効です。

さらに、抜き出し問題については補足が必要です。生徒の読解スタイルにもよりますが、理想的なのは「本文を読み進める流れの中で答えを見つけ、そのまま書き込めている状態」です。この場合、時間はほとんどかかりません。

一方、本文を読み終えた後に改めて答えを探し直す場合は、探索にかける時間をあらかじめ区切っておく必要があります。例えば「1分探して見つからなければ諦める」といった"撤退ライン"を明確に定めておくことで、時間の浪費を防ぐことができます。

③知識問題における「固まり」が原因となっているパターン

三つ目は、知識問題で長時間立ち止まってしまうことです。

わからない問題に直面したとき、「もう少しで思い出せそう」「ここで解けなければ二度と思い出せないかもしれない」という感覚に囚われ、結果として1分以上を浪費してしまうケースが多く見られます。

しかし、入試本番の時間制約下では、わからない問題には10秒以内に見切りをつけて切り替えることが鉄則です。なぜなら、2点に満たない知識問題に固執することで、後半の10点以上を狙える記述問題に手をつけられなくなる、という非効率が生じるからです。

「粘ること」が必ずしも得点に結びつかないという現実を理解させることは容易ではありませんが、時間配分という観点から見れば、記述に投資する方が期待値が高いのです。

「時間が足りない原因」まとめ

以上の三点、すなわち

  1. 読む速さ(分速500〜600字)
  2. 選択問題(1問1分30秒以内)
  3. 知識問題(10秒以内に切り替え)

を具体的な数値基準として家庭で測定することで、生徒が言う「時間が足りない」の正体が浮き彫りになります。

単に「もっと速く読もう」「早く解こう」といった精神論ではなく、時間を「読む」「選ぶ」「切り替える」という行動単位に分解し、それぞれを数値で評価する。これが、国語における時間不足を科学的に克服する第一歩となるのです。

時間配分に課題がある生徒必見!
ご家庭ですぐに出来るトレーニング方法

時間不足を克服するためには、「実際の制限時間の中でどう配分し、どの設問にどれだけ投資するか」という感覚を養うことが欠かせません。これは、知識や読解力とは異なる「タイムマネジメントの技能」であり、日々の学習の中で意識的に鍛える必要があります。以下は家庭で簡単に実践できる手順です。

①数か月前のテストを使用

直近のテストではなく、数か月前に受けたテストを用いるのがポイントです。内容をある程度忘れているため、知識や暗記の再現度に左右されにくく、純粋に「時間配分」の練習に集中できます。持ち時間は実際の模試を意識し、例:50分と設定します。

②見直し時間を確保「終了予定時刻」を記入

冒頭でまず 1〜2分を「見直し用」に確保してから、残りの時間を全設問に配分します。

これにより「時間を使い切って終わり」ではなく、「見直し込みで設計する」という模試に近いシミュレーションが可能になります。

次に、各設問ごとに「この問題は〇分までに終える」と本人が答案用紙に記入します。

例えば、大問1の文章を読むのに6分、問一を解くのに1分、問二を解くのに1分30秒かかると想定した場合、大問1のとなりに6分、問一のとなりに7分、問二のとなりに8分30秒と記入させます。

文章を読みながら途中で問題を解く場合、始める前に軽く文章を確認してもよいので、問題を解くまでにかかる「途中まで文章を読む時間」を考慮して時間を記入しておきましょう。

③答案に時間を記入しながら解く

問題を解きながら実際にかかった時間を横に書いていきます。ストップウォッチは50分で設定するのではなく、0分からスタートしてください。表示されている数字を書き込むだけなので便利です。1問ごとに書き込むことで、時間に対する意識が身につきます。

たまに、時間がズレていても焦らないで解いている生徒がいますが、それでは意味がありません。必ず、自分で決めた時間を極力守れるように、遅れていたら意識的にスピードを上げるようにしましょう。

④解き終えたら必ず振り返る

演習終了後には、「どこで時間が伸びたのか」「なぜ予定を超過したのか」を一緒に振り返ることが不可欠です。

「読むのに時間がかかった」「選択問題に粘りすぎた」「知識問題で固まった」など、原因を言語化することで、次回に向けた修正点が明確になります。

「時間配分トレーニング」まとめ

時間配分の感覚は、単なる机上のアドバイスでは身につきません。
自分で予定を書き込み → 実行 → 予定との差を振り返る
というプロセスを繰り返すことで、初めて身体感覚として定着します。数回の練習を経るだけでも「時間の流れを自覚して解く」という意識に変化が現れ、実戦力の底上げにつながります。

2. 精神的なブレーキ - よくある3パターン

記述が白紙になってしまう背景には、時間配分の問題とは別に、精神的なブレーキが存在します。これは「心的抵抗」や「自己抑制」に近い現象で、能力不足というよりは「心理的要因による筆の停止」です。典型的には以下の3パターンに分類されます。

①表現への違和感から書き出しの一歩が踏み出せないパターン

「この言い回しは変ではないか」「こんな答えで減点されないか」という不安が強く、手が止まってしまう。これはメタ認知が高い子に多く、自己モニタリング機能が逆に働きすぎてしまうケースです。

②"自分の言葉"で書くことにこだわっていつまでも考えこんでしまうパターン

本文の語句を使えばよいのに、「自分の表現で書かねばならない」という思い込みから筆が進まなくなる。文章生成における「オリジナリティ偏重」の傾向といえます。

③結論を書こうとしても心情語が思いつかず、すべて書けないと思い込んでしまうパターン

「どんな気持ち?」と問われても適切な感情語が浮かばず、そのまま書かない。これは語彙の問題よりも、「心情語を起点に解答を組み立てる」という思考の順序に起因することが多いです。

いずれのケースも、感度が高い子ほどブレーキがかかりやすいのが特徴です。つまり、白紙は決して能力不足の証拠ではなく、「こだわりの強さ」「完璧主義的傾向」の副作用なのです。

「精神的なブレーキ - よくある3パターン」まとめ

記述が白紙になる大きな背景には、単なる能力不足ではなく「精神的なブレーキ」が存在します。

  • 表現の正しさに敏感すぎて、書き出しの一歩が踏み出せない。
  • 「自分の言葉」にこだわるあまり、本文の語句を使えず筆が止まる。
  • 心情語が浮かばず「書いてもしょうがない」と思い込む。

これらはすべて、読解感度やメタ認知の高さが裏目に出ている現象であり、子どもの力不足ではありません。
むしろ、完璧主義や感受性の高さという「強みの副作用」が原因になっているのです。

したがって、白紙答案の克服には「能力を伸ばす」よりも「心理的なこだわりをほぐす」ことが第一歩になります。

精神的なブレーキを克服する対策方法

精神的なブレーキは「頭の中で考えすぎて行動が止まる」現象です。これを克服するためには、課題を細分化し、一歩ずつ確実に成功体験を積むことが有効です。行動・環境・心理的アプローチの3つの対策に分けて記載します。

①行動的アプローチ

  • 模範解答を写す
    書き出しで筆が止まるのは、「言葉選び」と「手を動かす」を同時に行う負荷が高すぎるからです。模範解答を写すことで、まずは筆記動作のリズムを体に覚え込ませます。

  • 一言結論を書く
    「答えは〇〇だ」と短く書くだけで、ワーキングメモリに明確なゴールが設定されます。方向性が定まることで、途中で迷子にならなくなります。書き出しの抵抗感を緩和する効果もあります。

  • 要素を箇条書きする
    「なぜなら〜」「たとえば〜」といった材料を先に並べることで、頭の中にある情報を外に出し、同時処理の負荷を軽減します。「要素が合っていれば点数はもらえるんだ」と割り切ってしまえば、自然と書いてくれるようになります。

これらのアプローチを駆使することで、心理的な抵抗感を減らし、子どもを「まず書いてみよう」という気持ちにさせます。

②環境的アプローチ

精神的ブレーキは、家庭内の練習だけでは外れにくいことがあります。その場合は外部環境の力を借りることが効果的です。

  • 直接指導による即時フィードバック
    子どもが「この表現は変では?」と不安を抱いた瞬間に、講師が「その答えで十分だよ」と即座に返すだけで、完璧主義的なこだわりは解消されます。これはメタ認知の修正にあたり、家庭では代替が難しい部分です。事情をわかっているSS-1の講師にお任せください。

  • 記述特訓講座の利用
    集団塾の記述講座を利用しましょう。記述に特化した場では「空欄を作らない」というルールが徹底されます。短期間に繰り返すことで、「とにかく書く」姿勢が習慣化します。荒療治ではありますが、強制力が働き確実に書けるようになります。

  • 教材の選定
    記述をメインにした教材で、家庭学習でも一定の強制力を持たせて書かせることが可能です。
    サピックスさんならBテキスト、日能研さんなら記述の礎・修練、四谷大塚/早稲田アカデミーさんなら、最難関問題集、これらのテキストは記述がメインなので、白紙答案の克服に有用に働きます。

    ただし、全体的に難易度が高く、ある程度の読解力が求められます。記述を鍛えたいのに、そもそも問題が難しくて解けないというケースもありますので、その場合は、やはりSS-1にご相談ください。

  • 「とにかく書きなさい」は逆効果
    親御さんが精神的ブレーキがかかっている子に「とにかく書くこと」を強制すると、拒絶反応が強まり、さらに手が止まります。

  • 興味のある題材で練習する
    好きな本や趣味に関する題材で記述練習をすると、「自分の言葉で書く楽しさ」が先に立ち、抵抗感が和らぎます。

  • 家庭では限界を認識する
    精神的な壁は専門的なフィードバックが必要なため、家庭内で抱え込まず、塾や専門家のサポートを受けることが現実的で、効果も早いです。無理に書かせようとすると返って書きたくないという気持ちが増幅してしまう可能性もあります。速めにご相談ください。

③心理的アプローチ

精神的ブレーキは「思考のクセ」と密接に関わっています。

  • 不安の言語化
    「この表現は間違っているかも」という不安を言葉に出させ、講師や保護者が「その表現で正しい」とフィードバックする。思考を外化し、現実的に修正することで、過剰な不安が減ります。

  • 時間制限の付与
    「30秒で必ず書き出す」と制限を設けると、完璧主義よりも「まず書く」ことが優先されます。これは行動優先のリセット効果を生みます。

  • 認知の枠組みを変える
    「間違いは失点」ではなく「練習の材料」という認知に切り替える。これにより失敗が恐怖ではなく学習機会に変わり、筆が進むようになります。

「精神的なブレーキを克服する対策方法」まとめ

精神的ブレーキの改善のために、

  • 行動面
    課題を分割し、小さな成功を積み重ねる。
  • 環境面
    塾や教材を活用し、即時フィードバックを得る。
  • 心理面
    不安の言語化・時間制限で思考のクセを修正する。

この3方向のアプローチをいろいろとお試しください。

精神的なブレーキは、正しく分解し、段階的に介入すれば短期間で改善が可能です。授業の中であれば数回のフィードバックで解決するケースも多く、停滞が続くときはカウンセリングで現状を診断し、個別に処方箋を提示することができます。SS-1の学習カウンセリングにお気軽にご相談ください。

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この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)国語科講師。関東にあるSS-1白金台教室、渋谷教室、お茶の水教室や、オンライン教室でも全国の生徒さんを指導しており、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。

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