模試や過去問を見返すと、記述だけが空欄のまま残る。時間は使っているのに、いざ書く段になると手が止まる。 こうした現象は、最近の生徒によく起こ...
「読書好きの子は必ず国語が得意」というわけではありませんが、「読書習慣があると"国語の成績を上げやすい"」のは確かな傾向です。本を通じて長文に慣れ、語彙が増え、文章構造を無意識に学んでいるため、テストで点数を伸ばす"伸びしろ"が大きく残るからです。
とはいえ、読書習慣は「いつから始めるか」よりも 「いつまでに定着させるか」 が重要です。小学校5年生に入ると、週3~4日は塾通い、帰宅後は宿題とテスト直し、週末は模試......と、子どもの時間割は一気に埋まります。新たに読書の時間を確保するのは現実的に難しいため、小学校4年生までに"本を読むことが当たり前"という生活リズムを作っておきたいところです。
文章を読む経験が少ないと、「だから」「しかし」といった接続語を見ても、前後の因果関係や対立構造がピンとこないまま読み進めてしまいます。一方、読書経験の豊富な子は "接続語=信号機" のように捉え、文章の流れを瞬時に予測できます。結果として、長い文章でも迷子にならず、要旨を素早くつかめるのです。
国語の説明文・論説文では「つまり」「すなわち」「一方で」などの言い換え・対比表現を手がかりに、筆者の主張をまとめる問題が頻出です。読書で多様な文体に触れている子ほど、"文章のまとめ" を感知する感度が高くなり、選択肢の即答や記述答案の骨組みが作りやすくなります。
厚みのある語彙力は、漢字・語句問題で点を落とさないだけでなく、長文読解で「筆者の意図を取り違えてしまう」リスクを大幅に減らします。辞書を引く習慣があれば理想的ですが、まずは「知らない言葉を前後の文脈で想像する」経験を積むことが大切です。読書によって自然と推測力が鍛えられ、"語彙の地図" が頭の中に広がっていきます。
物語を読むと、主人公の喜怒哀楽や挫折・成長を疑似体験します。このプロセスは "心情公式"を捉える感度を高めるうえで不可欠です。テストで「主人公の気持ちを十字にまとめなさい」と問われたとき、読書経験の豊富な子は過去の物語体験から感情のバリエーションを引っ張り出せるため、説得力のある答えを書けます。心情公式については別の記事でご紹介しています。
「本=物語=小説」という固定観念は捨てましょう。図鑑、クイズ本、スポーツ選手の自伝、電車カタログ、さらにはレシピ本まで、"文字が載っていればすべて読書" です。活字量より"ワクワク感"を優先し、お子さまが自分でページをめくりたくなる一冊を選びましょう。
"読書レベルの階段"を意識しましょう。マンガ➡挿絵多めの物語➡新書サイズの児童文学、というように 1段ごとに活字量を20~30%増やす イメージで本を選ぶと、子どもはストレスを感じにくくステップアップできます。
はじめの漫画で立ち止まってしまうお子さんは一度SS-1の学習カウンセリングにお越しください。
SS-1など個別指導塾にお通いの生徒さんは、先生に協力を依頼し、「次回授業で物語の冒頭を扱うので、ここまで読んできてね」と課題を設定してもらいますことも効果的です。ポイントは "授業内で必ず内容を扱う" こと。子どもは「読まなきゃ内容について聞かれるかも」という適度なプレッシャーの下で宿題をこなし、授業で達成感と一体感を得られます。
毎日同じ時間に5~10分、家族全員で本を読む"シェアタイム"を作ります。テレビを消し、スマホは別室に置き、親も自分の本を広げてください。「横で大人が黙々と読む」姿は最強のモデリング効果。最初は絵本でもOK、1ページでもOK。短時間でも "毎日読む" ことが"歯磨きのような習慣"につながります。
読書は決して"勉強のためのノルマ"ではなく、知的好奇心を満たす冒険です。親が読書の価値を押しつけるのではなく、環境と機会を用意し、子ども自身が「おもしろい!」と感じる瞬間を増やすことが成功の鍵。4年生までに読書習慣が根づけば、5年生以降の受験勉強では "国語にかける専用トレーニング時間"を短縮 でき、他教科にリソースを回せるメリットも大きくなります。
今日からできる小さな工夫で、お子さまを"読書好き"へ導いてみませんか? 読書を通じて得た国語力は中学受験の合否だけでなく、将来にわたって人生を豊かに彩るかけがえのない財産になります。
どうしても読書習慣が身につかないというご家庭はSS-1の学習カウンセリングにてご相談ください。

この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)国語科講師。関東にあるSS-1白金台教室、渋谷教室、お茶の水教室や、オンライン教室でも全国の生徒さんを指導しており、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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