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【中学受験】サピックス5年生 理科「浮力」の攻略ポイント

最終更新
【中学受験】サピックス5年生 理科「浮力」の攻略ポイント

今週の攻略ポイント

皆さんこんにちは。
SS-1理科講師の村橋です。

サピックス5年生の皆さんへ、今週の理科の攻略ポイントをお届けします!

「浮力」の攻略ポイントは、力の矢印を書き込み、力の向きと値を可視化することです。

➀密度
➁浮力

➀密度

ものには、重さ(質量)と大きさ(体積)があります。

鉄球は小さくても重いのに、発泡スチロールは大きくても軽いというイメージがあれば、密度の問題は難なく解けます。

密度とは、体積あたりの重さのことですが、簡単にいえば、「ぎゅっと具合」です。同じ缶でも、中にクッキーがたくさん入っていれば、空の缶よりも重たくなります。

このように、同じ大きさ(体積)でくらべたときに、どのくらい「ぎゅっと」詰まっているかを表すのが密度です。

密度は、物質ごとに決まっていて、水は1g/㎤です。金は、水よりもぎゅっと詰まっていて、19/3g/㎤です。

一方で、スギの木は水よりもすかすかで0.4g/㎤です。そのため、水に入れたときに、金は沈みますが、スギは浮きます。

水に浮くかどうかは次のようにグラフで判断することもできます。

水の密度は1なので、密度が1よりも大きければ、水よりも重いのでしずみ、1よりも小さければ浮きます。

magazine202401buoyancy5-1.png

密度の単位は、g/㎤(グラム毎立方センチメートル)です。
これは、1㎤あたり何gかを表しています。
そのため、 重さ(g) 体積(㎤) で求めることができます。

たとえば、(4℃の)水の密度は、 1g 1㎤ =1g/㎤です。
また、50㎤で重さ395gの鉄の密度は、 395g 50㎤ = 7.9g 1㎤ =7.9g/㎤となります。

➁浮力

今回の浮力の計算は、次の(1)と(2)の2パターンに加えて(3)のタイプの問題も加わります。どちらも、図に「力の矢印」を書き込み、「浮力の公式」を使うことで解くことができます。

(1)浮くとき

まず、「力の矢印」を書き込み、上向きの力と下向きの力を可視化します。
たとえば、水に、密度0.5g/㎤で100gの物体Aを入れると、図のように半分が水に沈んだ状態になります。

magazine202401buoyancy5-2.png

物体Aは100gの力で下向きに押します。物体Aが浮いているということは、浮力が同じ力で支えているということなので、浮力は上向きに100gの力で押しているとわかります。

また、手で押してこの物体Aをすべて水中に沈めるときは、次のように考えます。

物体Aは半分が沈んでいる、つまり半分は浮いています。物体Aの密度は0.5g/㎤なので、
0.5g 1㎤ 100g □㎤ となり、物体Aの体積は200㎤とわかります。

「浮力の公式」は、アルキメデスの原理をことばの式にしたものです。この「浮力の公式」を使うと、迷わずにアルキメデスの原理を使って考えることができます。

浮力の公式
浮力=水中の体積×液体の密度

今回は、物体Aをすべて水の中に沈めるので、水中の体積は200㎤となり、液体の密度は水なので1g/㎤です。これらを「浮力の公式」に当てはめると次のようになります。

□=200×1

つまり、浮力は200gとなります。そのため、物体A100gに追加して、手で100gの力で下向きに押せばよいとわかります。

magazine202401buoyancy5-3.png

(2)ばねばかりがついているとき

ばねばかりがついているときも、解き方は同じです。
重さ100g、体積60㎤の物体Bにばねばかりをつけて水に沈めて静止させると、次の図のようになります。
まず、「力の矢印」を書きます。

magazine202401buoyancy5-4.png

物体Bの重さは100g、浮力はまだわかりません。
次に、「浮力の公式」を使います。
物体Bの体積は60㎤で、すべて水の中に沈んでいるので、

□=60×1

つまり、浮力は60gとなります。
物体Bが下向きに押す100gと、浮力とばねばかりが上向きに支える力がつり合うので、

60+?=100

となり、ばねばかりは40gを示すとわかります。

magazine202401buoyancy5-5.png

(3)台はかりで量るとき

図のように重さ100gで、体積60㎤の直方体Aをばねはかりにつるして、水に入れると、Aが下向きに100gなので、浮力がわかればばねはかりの値が求められます。


浮力は「浮力の公式」から60gとわかるので、ばねばかりは40gになります。

台はかりの問題は、「台はかり」に乗っている分だけをたします。手で支えている分はたさないので注意しましょう。

ビーカーが100g、水が300㎤のとき、水は密度が1g/㎤なので、300㎤の水は300gです。

台はかりに乗っているのは、ビーカーと水とAです。
手で支えているのは、Aー浮力=40gになります。

つまり、「ビーカー+水+Aー40g」となり、100+300+100-40=460とわかります。

magazine202401buoyancy5-6.png

まとめ

浮力は、力の矢印を図に書き込み、力の向きと値を可視化して解くことが大切です。

ご家庭での学習フォローに不安があるときは、プロ講師のサポートを活用してください

理科の成績を何とかしたいとお悩みでしたら、最寄のSS-1の教室にご相談ください。無料の学習カウンセリングを行わせていただき、お子様に応じたベストアドバイスを差し上げます。

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この相談に答えた講師
村橋 寛人(Murahashi Hiroto)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)理科教務主任。関東にあるSS-1横浜教室を中心に指導しており、中学受験を目指すお子さんを難関中学に送り出しています。生徒さんが問題文のどこを見て、何を感じ、どう判断したのかを考え抜き、授業では「自分で気付ける」ような問いかけを徹底する講師です。生徒さんからも「柔らかく何でも話しやすい」という声が多く集まっています。

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