【中学受験】国語の成績が急激に下がる原因と対策

「今まで国語はそこそこ取れていたのに、最近ガクッと点数が落ちてしまった」「いくら頑張っても元に戻らない」こうしたご相談を、中学受験を目指すご家庭から多くいただきます。国語の成績が急に下がったとき、親御さんのご不安は大きいものです。しかし、その背景には必ず理由があります。まずは、その"壁"の正体を明らかにし、乗り越え方を一緒に考えていきましょう。
国語の成績が下がるタイミング─「単元」ではなく「文章」がカギ
国語以外の三教科では、「特定の単元が苦手で点数が伸び悩む」という現象がよく起こります。しかし、国語の場合は少し事情が異なります。国語の成績は「題材となる文章」によって大きく左右されるため、同じ生徒でも得意・不得意がはっきり現れるのです。
特に小学校5年生からは、説明文中心のカリキュラムから論説文へと移行し、テーマが一気に抽象的になります。この"質的な変化"が、多くの受験生にとって大きな壁となり、どこかのタイミングでつまずきやすくなります。
成績低下が"加速"する理由─「なんとなく読み」が定着する前に
「読めない」「意味がわからない」と感じる文章が出てきたとき、多くの子は焦りから自己流のやり方に切り替えてしまいます。特に集団塾で学んでいる子どもたちは、周囲がどんどん解答を進めていく中で、「自分だけが理解できていない」という強いプレッシャーを感じます。
最初は「何とかして授業についていこう」と頑張るのですが、文章の内容がどうしても頭に入ってこない。すると、
「せめて問題だけは埋めよう」
「みんなと同じペースで進まないと置いていかれる」
という思いから、次第に本来の"読む"ことをあきらめ、表面的に答えだけを探すようになります。
例えば、
- 文章全体をじっくり読む余裕がなくなり、目についたところだけを流し読みする
- 設問文や選択肢のキーワードだけを手がかりに、「これっぽい」と選ぶ
- 「なぜそう選ぶのか」という根拠が曖昧なまま、雰囲気でマークしてしまう
- 授業中も「とりあえず解いて提出すること」が目的になってしまい、正解することへの意欲やこだわりが薄れていく
こうした状態が続くと、"なんとなく読み"が常態化し、いわば「解けているフリ」や「流れ作業」で国語の勉強をしていることになります。
この「急激な成績低下」のタイミングは、まさに危険信号(アラート)です。
今までのやり方を見直し、「論理的な国語力」を身につける絶好の機会とも言えるのです。
センスだけでは乗り切れない─「論理国語」への転換を
「私が子どもの頃は、国語は感覚で解いていたし、それでもそこそこの点数が取れていた----」そんなふうに感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。実際、これまで多くの保護者の方から、「自分は特に勉強した覚えがないけれど、なぜか国語だけは得意だった」というお話を伺ってきました。
ですが、現代の中学受験は、昔よりも文章が難しくなり、設問もより複雑で多様になっています。「何となく」で点数が取れるお子さんはごく一部。
今、成績が急に下がったということは、「これまで通じていた感覚だけの解き方」には限界があることを示しています。
「なんでこんなにできなくなったの?」と心配になるかもしれませんが、これはお子さんの力が劣っているわけではありません。
ただ、"論理的に読む力"を新たに身につける時期に差しかかっている----それだけのことなのです。
ここでやり方を見直して、「論理国語」という新しい武器を手に入れることが、これからの成績安定のカギとなります。
「論理国語」とは何か
「実は、国語にも"公式"があるんです」と聞くと、多くの保護者の方が驚かれます。
例えば、物語文でよく出る「登場人物の気持ちを答えなさい」という問題。
「こんなときは、登場人物の立場に立って想像して答えている」----そんなイメージを持たれる方も少なくありません。
しかし、実は「心情公式」と呼ばれる、気持ちを論理的に導き出すための"型"があります。
登場人物の性格や関係、出来事の流れ、その時の行動や言葉を順序立てて整理することで、「どうしてその気持ちになるのか?」を根拠を持って説明できるようになるのです。
「えっ、そんなふうに考えられるんだ!」と、多くの保護者の方が目からウロコだとおっしゃいます。
こうした"論理の型"は、物語文だけではありません。
算数で「これはつるかめ算だ」「これは旅人算だ」と問題の種類ごとに解法があるように、
国語にも、
- 選択肢問題なら「設問ごとの読み方・解き方」
- 記述問題なら「答えに必要な要素の抜き出し方・組み立て方」
といった"手順"があります。
ただ漠然と読んで答えを探すのではなく、「どの種別の問題か」を見極め、「どの手順で答えを作るか」を明確に意識して解く。
これが、"論理国語"の考え方です。
センスや直感に頼らず、誰でも"再現性のあるやり方"で得点できるのが論理国語の強みです。
センスから論理国語へ─安定した成績のために
論理国語を身につけることで、国語の成績は格段に安定します。
さらに、6年生の後半に始まる過去問演習でも、"論理"を土台にした解き方は他の教科にも良い影響を与えてくれます。
もし国語の成績低下で悩んでいるなら、「なんとなく読み」を卒業し、論理国語の習得を始めてみませんか?
論理国語を学ぶなら─個別指導で身につける
お子さま一人ひとりに合った"論理国語"の身につけ方を、SS-1は全力でサポートします。
集団塾でなかなかフォローしきれない"苦手の根本原因"を、個別に分析し、正しい「解法の型」を丁寧に指導します。
国語の成績を「もう一度伸ばしたい」「安定させたい」とお考えなら、ぜひご相談ください。

この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)国語科講師。関東にあるSS-1白金台教室、渋谷教室、お茶の水教室や、オンライン教室でも全国の生徒さんを指導しており、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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