【中学受験】国語を感覚ではなく論理で読み解く方法――ブレない得点力を身につける

「今回の国語はよくできた!」と思った次の回で、まさかの大失点...。そんな"点数のジェットコースター"を経験したことはありませんか? この波の原因は、多くの場合「なんとなく」で答えを選ぶ感覚的な読解にあります。共感できる内容なら高得点、合わなければ失点――では、安定した得点は望めません。
この記事では、感覚読解がもたらす誤読のワナや、集団塾で論理的な読解指導が行き届きにくい理由、そして論説文を読み解くうえで欠かせない"論理の力"について、具体例を交えて解説します。ブレない得点力を手に入れたい方に、ぜひ知っていただきたい内容です。
- 1. 「感覚で解く」から生まれる"点数のジェットコースター"
- 2. 集団塾が論理的な解法を詳しく扱わないワケ
- 3. 感覚で解くと陥るワナ――"主人公=自分"という錯覚
- 4. 論説文こそ"論理読解の本丸"
- 5. まとめ――論理で読む力は一生モノ
1. 「感覚で解く」から生まれる"点数のジェットコースター"
国語のテストで「今回は良かったのに次はガクッと下がった...」という経験はありませんか? このアップダウンの原因の多くは"なんとなく"で答えを選ぶ感覚的な解き方にあります。感覚頼みだと、文章のジャンルやテーマ、登場人物への共感度など"相性"によって点数が左右されがちです。その結果、
- なぜ正解できたのか
- なぜ間違えたのか
が曖昧なまま終わり、テスト→復習→次のテストというサイクルにつながりません。安定した得点を目指すなら、偶然の"当たり外れ"を排除する論理的な読解法が不可欠です。
2. 集団塾が論理的な解法を詳しく扱わないワケ
「塾でテクニックを教えてくれないのはなぜ?」」――そんな疑問を耳にすることがあります。背景には、集団塾には感覚的に解く生徒も多く在籍しているという事情があります。
同じクラスに"共感型"と"論理型"の両方が混在すると、すべてを論理一色で指導した場合、共感型の生徒が混乱したりモチベーションを落としたりするリスクが生じます。そのため普段の授業では万人が取り組みやすい感覚的アプローチをベースにし、
- 難関校向けの学校別対策講座
- 季節講習の志望校別ゼミ
などで本格的な論理的解法を導入する――という"段階的指導"が主流なのです。
3. 感覚で解くと陥るワナ――"主人公=自分"という錯覚
感覚的読解の典型は「登場人物に感情移入し、自分だったらこう感じるはず」と予想して答える方法です。しかしそこには主観の混入という大きな落とし穴があります。
例を挙げて考えてみましょう。
多くの小学生は「10点=低い点数=悲しくて泣いた」と考えがちです。ところが、もし本文の前段に「僕はこれまで毎回0点だった」と書かれていたら? 涙は"悔しさ"ではなく"うれし涙"かもしれません。人物の考え、立場、生い立ちといった背景を押さえなければ、感情移入は誤読を生むのです。
4. 論説文こそ"論理読解の本丸"
論説文では、筆者が常識をあえて疑い、別の視点を示すことが多いため、感覚先行では真逆の結論に飛びつく危険があります。例えば筑波大学附属駒場中学校(2025年度)の問題文では、
「成功するにはハングリー精神が必要」と「ぬるま湯は甘えで成長しない」という一般論に対し、筆者が「本当にそうだろうか?」と問い直しています。ここで問われるのは、筆者の主張 vs. 世間一般の考えを整理し、どこが対立・反転しているかを論理的に読み取る力です。この整理ができないと、選択肢の"もっともらしい一般論"に惑わされ、失点につながります。
5. まとめ――論理で読む力は一生モノ
感覚読解は"当たるときは当たる"ものの、外れれば大崩れします。一方、論理読解は習得に手間がかかりますが、身につければ文章の難度が上がってもブレません。国語の安定得点はもちろん、高校・大学の論文読解や社会に出てからの資料分析にも直結する"一生モノのスキル"です。
SS-1の学習カウンセリングでは、
- 論理読解のいろは
- 読み解き方のタイプ診断
- 論理読解の個別トレーニング法
- 志望校傾向に応じた対策プラン
を無料でご提案しています。国語力の伸び悩みを感じているご家庭は、ぜひ一度ご相談ください。

この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)国語科講師。関東にあるSS-1白金台教室、渋谷教室、お茶の水教室や、オンライン教室でも全国の生徒さんを指導しており、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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