こんにちは、SS-1です。いよいよ2026年度の中学入試が幕を開けます。 関東では、1月10日の栄東中学校などを皮切りに、埼玉・千葉での入試...
中学受験を目指すご家庭から、
「通っている塾の模試は受けているけれど、他塾の模試も受けたほうがよいのでしょうか?」
「志望校がまだはっきり決まっていない場合でも、他塾の模試を受ける意味はありますか?」
「上位校を目指すなら、できるだけ多くの模試を受けておいたほうがよいのでしょうか?」
というご相談をよくいただきます。
特に小学5年生以降になると、各塾のカリキュラムも本格化し、志望校を意識した学習も少しずつ始まっていきます。そのため、普段通っている塾の模試だけで十分なのか、それとも他塾の模試も受けておいたほうがよいのか、不安に感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
まず結論からお伝えすると、目的がはっきりしていない他塾模試の受験は、優先順位としては高くありません。
特に小5の段階では、模試を増やすことよりも、普段の授業内容の定着、弱点単元の復習、家庭学習のリズムづくりを優先したほうがよいケースが多いです。
ただし、他塾の模試がまったく不要というわけではありません。
受ける目的によっては、非常に有効に活用できる場合もあります。
大切なのは、「なんとなく不安だから受ける」のではなく、「何を確認するために受けるのか」を決めておくことです。
以下では、代表的な模試について、受験の優先度を整理していきます。
まず、日能研に通っているお子さんが四谷大塚の「合不合判定テスト」を受ける、あるいは四谷大塚生・早稲田アカデミー生が日能研の「全国公開模試」や「合格判定テスト」を受けるケースです。
この場合、よほど明確な目的がない限り、受験の必要性はそこまで高くありません。
理由は、四谷大塚の合不合判定テストも、日能研の公開模試・合格判定テストも、中学受験生の中で現在の実力や志望校判定を見るための大規模模試であり、受験者層や役割がある程度重なっているためです。
四谷大塚の合不合判定テストは2026年度も小6対象で年6回実施され、志望校判定や併願校検討に使われる公開模試です。日能研でも、6年生向けに志望校判定・合格判定系のテストが実施されています。
つまり、すでに自塾の模試を定期的に受けているのであれば、現在の実力を測るという意味では、まずはその模試の結果を丁寧に見直すことが大切です。
一方で、受ける価値があるケースもあります。 それは、模試会場が実際に受験する可能性のある中学校である場合です。
たとえば、四谷大塚の合不合判定テストでは「志望中学校がテスト会場」となることがあると案内されており、日能研の合格判定テストでも中学校・大学会場で実施される場合があります。
本番前に、実際の学校の雰囲気や移動時間、教室で試験を受ける感覚を体験できることは、大きなメリットです。
そのため、志望校がある程度見えてきた段階では、
「この模試を受ける意味があるか」だけでなく、
「どの会場で受けられるか」 も確認しておくとよいでしょう。
次に、四谷大塚や日能研の模試を普段受けているお子さんが、SAPIXのオープン模試を受けるケースです。
この場合は、目的をかなり明確にして受ける必要があります。
SAPIXの模試は、受験者層の学力レベルが高めに出やすく、普段の模試と比べて偏差値や判定が大きく下がることがあります。
そのため、いつもの感覚で結果を見ると、お子さん本人が必要以上に落ち込んでしまうこともあります。
特に小5の段階では、模試結果で自信を失ってしまうより、日々の学習の改善につなげられるかどうかのほうが重要です。
受ける場合は、事前にお子さんと、
「偏差値を見るためではなく、上位層の中でどの問題に対応できるかを確認するため」
「難しい問題に慣れるため」
「志望校を考える材料にするため」
といった目的を共有しておくとよいでしょう。
結果に一喜一憂するのではなく、
できなかった問題をどう復習するか、今後の学習にどう活かすかまでセットで考えることが大切です。
SAPIXに通っているお子さんが、四谷大塚の合不合判定テスト、日能研の合格判定テスト、ONETESの合格ONEテストを受けるケースもあります。
こちらは、ケースバイケースです。
なお、2026年3月に首都圏模試センターは「ONETES株式会社」へ社名変更しており、従来の「合判模試」は2026年度から「合格ONEテスト」という名称に変更されています。
SAPIX生にとっては、SAPIXオープンと比べて、四谷大塚・日能研・ONETESの模試では受験者層や出題の方向性が異なります。
そのため、普段とは違う母集団の中での位置を確認したい場合や、併願校を含めた判定を見たい場合には、受験を検討してもよいでしょう。
一方で、SAPIXのカリキュラムやテストだけでも負荷は大きいため、模試を増やしすぎると、復習や弱点補強の時間が削られてしまいます。
受ける場合は、
「判定を見るため」
「併願校の目安を確認するため」
「試験慣れをするため」
など、目的を絞ることが大切です。
四谷大塚生・日能研生がONETESの合格ONEテストを受けるケースもあります。
こちらも、基本的には目的次第です。
ONETESの合格ONEテストは、旧・首都圏模試センターの合判模試を引き継ぐ形の公開模試で、2026年度は小6で全6回、小5で全5回実施予定とされています。
四谷大塚や日能研の模試と比べると、受験者層や判定の出方が異なるため、たとえば以下のような場合には活用できることがあります。
・普段の模試で結果が振るわず、本人の自信が落ちている
・中堅校・幅広い併願校を含めて検討したい
・首都圏全体の受験層の中で位置を見たい
・別会場での試験経験を積ませたい
ただし、普段の模試よりよい偏差値が出たとしても、それだけで学力が上がったわけではありません。
母集団が変われば、偏差値や判定の見え方も変わります。
そのため、モチベーション回復のきっかけとして使うことはできますが、本質的には、正答できなかった問題の分析や、今後の学習改善につなげることが重要です。
上位校を目指す場合、特に重要度が高いのが、学校別サピックスオープンです。
学校別サピックスオープンは、志望校別に作成された問題で実施される公開模試で、SAPIXの公式案内でも、志望校への適性や合格可能性を高い精度で判定する模試として位置づけられています。2025年度は9月〜12月に実施され、2026年度の案内は2026年7月中旬以降に掲示予定とされています。
2025年度の対象校は、男子校・共学校では、麻布、栄光学園、開成、慶應湘南藤沢、慶應中等部、慶應普通部、駒場東邦、渋谷渋谷、渋谷幕張、聖光学院、筑駒、灘、武蔵、早稲田、早稲田実業、早大学院など。女子校・共学校では、桜蔭、女子学院、豊島岡、フェリス、雙葉、慶應湘南藤沢、慶應中等部、渋谷渋谷、渋谷幕張、早稲田実業などが対象でした。
これらの学校を志望する場合、学校別模試は非常に価値があります。
一般的な公開模試では、全体的な学力や偏差値を見ることはできますが、学校ごとの出題傾向までは十分に反映されません。
一方、学校別模試では、その学校の問題形式・難度・時間配分に近い形で実力を測ることができます。
受験後も、
「どの大問で得点できたか」
「時間配分は適切だったか」
「その学校らしい問題に対応できているか」
を確認できるため、過去問演習に入る前後の重要な判断材料になります。
対象校を受験する予定がある場合は、基本的に受験を検討してよい模試です。
早稲田アカデミーのNN志望校別オープン模試も、志望校が合っている場合には受験価値の高い模試です。
NN志望校別オープン模試は、志望校別に現在の実力や合格可能性を判定する「4科そっくり模試」として案内されており、NN志望校別コースの入会試験を兼ねる場合もあります。
2026年実施の小5・新小6向け第1回では、開成、武蔵、桜蔭、雙葉、早稲田実業、早大学院、麻布、女子学院、早稲田、慶應義塾普通部、駒場東邦、渋谷幕張などが対象として案内されていました。
特に、早稲田、早大学院、早稲田実業などの早稲田系を志望する場合は、NNの模試は積極的に検討してよいでしょう。
早稲田アカデミーは早稲田系の志望校別対策に強みがあり、出題傾向や合格可能性を確認する材料として役立ちます。
その他の難関校についても、学校別サピックスオープンとあわせて、日程や学習負荷を見ながら受験を検討するとよいでしょう。
ただし、学校別模試を複数受けすぎると、毎週のように模試と復習に追われてしまうことがあります。
受ける場合は、第一志望校に直結するものを優先するという考え方がおすすめです。
ジーニアスの学校別模試も、対象校によっては受験価値があります。
ジーニアスでは、学校別模試として筑駒模試などを実施しており、2025年度は筑駒模試が7月と12月に実施されたほか、吉祥女子などの学校別模試も案内されています。
ジーニアスの学校別模試は、大手塾の模試と比べると規模は小さい場合がありますが、対象校に特化した問題を受けられる点が魅力です。
特に、筑駒、駒場東邦、渋谷渋谷、芝、吉祥女子など、対象校が明確に志望校と重なる場合は、受験を検討してよいでしょう。
学校別模試は、単に判定を見るだけでなく、
「過去問に近い演習素材が1回分増える」
「志望校の出題傾向に対する相性を確認できる」
「本番に近い緊張感を経験できる」
という意味でも活用できます。
ただし、実施校や日程、会場は年度によって変わる可能性があります。
受験を考える場合は、必ず最新の公式情報を確認しておきましょう。
今回のご相談は小学5年生とのことですので、ここで特にお伝えしたいのは、小5のうちは模試を増やしすぎないほうがよいということです。
小5は、各塾のカリキュラムでも重要単元が多く、学習量が一気に増える時期です。
この時期に他塾模試をたくさん受けると、土日が模試で埋まり、普段の授業の復習や弱点補強が後回しになってしまうことがあります。
模試は受けるだけでは成績につながりません。
大切なのは、受験後に、
「どの単元で落としているのか」
「知識不足なのか、解法選択の問題なのか」
「時間配分なのか、ミスなのか」
を整理し、次の学習に反映することです。
復習する時間が取れないのであれば、模試を増やすより、今受けている塾のテストを丁寧に見直したほうが効果的です。
他塾の模試を受けるか迷ったときは、次の基準で考えてみてください。
・志望校別の模試である
・実際に受験する可能性のある学校が会場になっている
・第一志望校、またはそれに近いレベルの学校に特化している
・併願校を考えるうえで、別の母集団での位置を見たい
・本人の試験慣れやモチベーション回復につながる目的がある
・なんとなく不安だから受ける
・結果を見るだけで復習時間が取れない
・すでに自塾の模試で十分に現状把握ができている
・通常授業や宿題の消化が追いついていない
・模試のたびに本人が大きく落ち込んでしまう
他塾模試は、受ければ受けるほどよいものではありません。
むしろ、目的のない模試受験は、学習リズムを崩す原因になることもあります。
他塾の模試は、目的によっては非常に有効です。
しかし、小5の段階では、まずは通っている塾の授業・テスト・復習をしっかり回すことが最優先です。
現時点で志望校がまだ明確でない場合は、むやみに他塾模試を増やすよりも、
「どのレベルの学校を目指すのか」
「どの学校に興味があるのか」
「今の課題は何か」
を整理することから始めましょう。
そのうえで、志望校が見えてきたら、学校別サピックスオープン、早稲田アカデミーNN志望校別オープン模試、ジーニアスの学校別模試など、志望校に直結する模試を優先的に検討するとよいでしょう。
模試は、受けること自体が目的ではありません。今の実力を正しく把握し、次の学習につなげるための道具です。
お子さんの学習状況や志望校、現在の課題に合わせて、必要な模試を選んでいきましょう。
他塾の模試を受けるべきかどうかは、お子さんの現在の学習状況や志望校、通っている塾のカリキュラム、今優先すべき課題によって判断が変わります。
「どの模試を受ければよいのか分からない」「今の成績で志望校をどう考えればよいのか不安」「模試を受けても復習に活かしきれていない」とお悩みの場合は、SS-1の無料学習カウンセリングをご活用ください。
SS-1では、お子さんの模試結果や答案、普段の学習状況をもとに、今受けるべき模試や、優先して取り組むべき学習課題を具体的にアドバイスいたします。
中学受験に向けて、今の学習の進め方に不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

この相談に答えた講師
中学受験 個別指導のSS-1
中学受験 個別指導のSS-1 編集部です。本コーナーは中学受験を目指すご家庭のお母さん、お父さんから実際に成績や学習に関するお悩みについてご相談いただいた経験をもとに、中学受験専門のプロ講師による学習アドバイスを発信している中学受験ブログです。お子さまの努力とご家庭のサポートが実を結ぶよう、SS-1がその一歩を支えられましたら嬉しく思います。
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