模試や過去問を見返すと、記述だけが空欄のまま残る。時間は使っているのに、いざ書く段になると手が止まる。 こうした現象は、最近の生徒によく起こ...
こんにちは。
中学受験個別指導塾SS-1講師の田畠です。
こんにちは。中学受験個別指導塾SS-1講師の田畠です。今回は国語の「因果関係の問題」に焦点を当て、その解き方についてお伝えします。
原因の「因」に結果の「果」と書いて「因果」、すなわち因果関係とは「原因と結果の関係」を指します。
因果関係の問題とは、傍線部の原因や結果を問う形式のことです。例えば、選択肢問題で「〜のはなぜですか」「〜の理由を答えなさい」「〜の結果どうなりましたか」などと問われた場合、傍線が引かれた箇所の原因や理由あるいは結果が書かれた選択肢を選ぶことが目的となります。
その他にも、記述問題で「主人公が涙を流したのはなぜですか」と問われたり、抜き出し問題で「傍線部のように筆者が考える理由を◯◯文字で抜き出しなさい」など問題の形式は多岐にわたります。
言い換えの問題と合わせて「国語の二大出題形式」といわれます。
言い換えの問題の解説はこちら↓
【中学受験国語】中学受験の国語は、言葉の「言い換え問題」がほとんど!?
中学校の過去問全体の出題割合で見ると、言い換え問題が七割、因果関係の問題が二割、その他の問題が一割ですが、集団塾の問題は上位校を対象としていることが多く、因果関係の問題の割合が増えます。
因果関係の問題の方が言い換えの問題よりも難易度が高く、上位校で出題される割合が高くなるからです。いずれにせよ、言い換え問題も因果関係の問題も両方解けるように訓練しなければなりません。
因果関係の問題は、傍線部の原因や理由あるいは結果を探すという点で共通していますが、答えの探し方にはしっかりとした解法が必要です。
「原因・理由」「結果」を探すための方法を、以下に五つ紹介します。
接続語に着目することで、答えを探します。以下の接続語を覚えて、目印をつける習慣をつけましょう。
このような接続語の後に続く言葉が答えとなることが多いです。特に、形式段落の最後の一文に書かれた接続語などに着目して問題を捉えることが重要です。文章の構造を理解し、接続語を見逃さないようにしましょう。
以下に簡単な例を記載します。問題のイメージをつかみましょう。
例: 科学は、仮説を立て、検証する過程によってその信頼性が担保される。たとえば、天候の変化を予測するために、様々なデータをもとに仮説を立てる。また、実験や観測を繰り返し行うことで、その仮説の正しさが確認される。なぜなら、科学的な方法論を用いることで、客観的で再現性のある結果が得られるからだ。
食事は文化を象徴する重要な要素である。たとえば、各国の伝統料理には、その土地の歴史や風土が反映されている。なぜなら、食材の選択や調理法は、長い年月をかけて地域の特性や人々の生活に適応してきた結果だからである。
「食事」が「文化を象徴する重要な要素」なのはなぜですか。
(答え)食材の選択や調理法は、長い年月をかけて地域の特性や人々の生活に適応してきた結果だから。
複数の文章だけでなく、一文の中で因果関係を読み取ることもあります。「〇〇なのは××だから」「〇〇だから××になる」という構造に着目し、関係にある言葉を矢印で結ぶ習慣を作ることで、因果関係の感覚が身についていきます。
例: ①「料理の味が引き立つのは、食材の新鮮さが重要なのである」②「食文化が多様だから、世界中の料理を楽しむことができる」
この例では、①の「のは」の横に「←」をつけ、②の「だから」の横に「→」をつけておくとよいでしょう。テスト本番で書く必要はありませんが、日々の学習で書いていれば因果関係の感覚が徐々に鋭くなっていくでしょう。
理由の接続語がなくても一文と一文のつながりが因果関係になっている場合もあります。
例: 食文化の多様性は人類の創造性を反映し、各地域の独自の食習慣は長い歴史の中で培われてきた知恵の結晶である。グローバル化が進む現代社会において、伝統的な食文化を守りつつ新しい食の可能性を探ることは、文化的アイデンティティの維持と革新的な食の発展の両立につながる。
文と文の間の「だから」が省略されていますね。接続語が書かれていない文章でも因果関係になっていることがわかるように訓練しなければなりません。
前述のやり方と同様に文と文の間に「矢印」をつける習慣を覚えると、すぐに理解できるようになるでしょう。
日本語の文章は「抽象・具体・抽象」のサンドイッチ構造になっていることが多いです。前後の抽象部分が因果関係になっていることが多いです。
例: 食事のマナーの中でも特に「感謝の気持ち」を表現することは重要である。たとえば、日本の食事マナーでは「いただきます」と「ごちそうさま」を言うことが一般的であり、食事を始める前に手を合わせることで、食材や料理を提供してくれた人々への感謝の気持ちを示す。なぜ感謝の気持ちを表現するのか、それは、相手との関係性をより良いものにし、食文化の大切さを再認識させるからである。
このような文章構造で「『感謝の気持ち』を表現することが重要なのはなぜですか」と問われた場合、抽象・具体・抽象の形を意識してみましょう。
「食事のマナーの中でも特に『感謝の気持ち』を表現することは重要である」がはじめの抽象。「たとえば~」が具体。「なぜ感謝の気持ちを表現するのか、それは、相手との関係性をより良いものにし、食文化の大切さを再認識させるからである」が後ろの抽象です。
抽象・具体・抽象の形を覚え、抽象から抽象に飛んで答えを探す習慣をつけるとよいでしょう。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあります。
大風が吹くと砂ぼこりが立つ。その砂で目を傷める人が増える。目の不自由な人は三味線をひく。そのため三味線に張る猫の皮が不足する。猫が不足すればねずみがふえる。あちこちの桶がかじられる。桶屋が儲かる。
思いがけないところに影響が出ること、あてにできないことを期待することのたとえです。
このように因果関係が連続している場合があります。このような文章が出てきた場合は「結論」に着目するとよいでしょう。風が吹いた結果どうなったか、桶屋が儲かった。これを押さえておくことが大切です。
筆者は「桶屋が儲かった」と伝えたいのであり「猫の川が不足した」「ねずみがふえた」などは、結論ではないからです。文章中に書いてあるかどうか、という視点だけで選択肢を読まないように注意しましょう。
以上が因果関係の問題の解き方です。
ぜひ、ご家庭で実践してみてください。
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この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)関東副代表・渋谷教室長。関東にあるSS-1渋谷教室を中心に多くの受験生を指導し、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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