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【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その3

最終更新 / 公開日
【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その3

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【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その3

前回は、たくさん仕入れて売る「多数売り」の問題を、シンプルな表に整理して解く方法をお伝えしました。第3回となる今回は、さらに一歩進んで、入試問題によく登場する「具体的な個数がわからない問題」の攻略法です。

一見すると情報が足りず、「どうやって解けばいいの?」と手が止まってしまう小学生が多い単元です。しかし、前回の「売買算の表」に「2つの裏ワザ」を組み合わせるだけで、複雑な方程式を使わずに驚くほどスッキリと解けるようになります。

【裏ワザ】個数がわからない時は、計算が「整数」でできるように数字を「仮置き」する

問題文に「仕入れた個数の〇%が売れた」や「全体の3分の1が売れ残った」としか書かれておらず、具体的な個数がわからないことがあります。

そこで使う最強の裏ワザが「計算しやすい個数を自分で勝手に決める(仮定する)」ことです。

「1個」や「10個」、あるいは分数の分母に合わせて「3分の1なら3個」など、自分で決めた個数を表に当てはめて計算を進めてみましょう。このとき、「計算の過程でなるべく分数や小数が出ない数字にする」ことがポイントです。売買損益算は「今何を求めているのか」を見失いやすい単元です。なるべく難しい計算は排除して、シンプルな形を目指しましょう。

では、実際に表を使って応用問題を解いてみましょう。

売買損益算 応用トレーニング(全3問)

【例題1】仕入れた個数がわからない

1個300円の品物をいくつか仕入れました。4割の利益を見込んで定価をつけましたが、仕入れた個数の70%しか売れませんでした。残りの品物を定価の半額で売ったところ、すべて売り切れました。全体の利益は、仕入れ値の合計の何%ですか。

解説
仕入れた個数がわからないので、計算しやすいように「10個仕入れた」と決めて表を作ります。

定価は 300円 × 1.4 = 420円 です。半額の売値は 420円 × 0.5 = 210円 です。

「10個の70%」は7個なので、定価で7個、値引きで3個(10個-7個)売れたことになります。

1個の値段 個数 合計金額
原価 300円 10個 3000円
定価 420円 7個 2940円
売値 210円 3個 630円
利益 570円

表が完成したら、全体の利益を計算します。

【解き方】
表より、10個仕入れたと仮定した場合の総売り上げ(お店に入ってきたお金)は、2940円 + 630円 =3570円 です。

全体の利益は、総売上から原価の合計を引いて、

3570円 - 3000円 = 570円 になります。

聞かれているのは「全体の利益は、仕入れ値の合計の何%か」なので、

570円 ÷ 3000円 = 0.19

これを百分率(%)に直します。実際の個数で計算しても、必ず同じ19%になります。

答え:19%

【例題2】個数を仮定して逆算する

ある品物を1個500円でいくつか仕入れ、原価の4割の利益を見込んで定価をつけました。全体の3分の1が売れ残ったので、残りを定価の2割引きで売ったところ、全体の利益が4600円になりました。仕入れたのは全部で何個ですか。

解説
こちらも個数がわかりません。「全体の3分の1」とあるので、計算しやすいように分母に合わせて「まずは3個仕入れた」と仮定して表を作ります。

定価は 500円 × 1.4 = 700円 です。値引き後の売値は 700円 × 0.8 = 560円 です。

「3個のうちの3分の1」が1個なので、定価で売れたのが2個、値引きが1個です。

1個の値段 個数 合計金額
原価 500円 3個 1500円
定価 700円 2個 1400円
売値 560円 1個 560円
利益 4600円
460円

【解き方】
もし「3個」だけ仕入れたとすると、総売上は 1400円 + 560円 = 1960円 です。

その場合の全体の利益は、

1960円 - 1500円 = 460円 になります。

しかし、問題文にある実際の利益は「4600円」です。これは仮定した利益の何倍でしょうか?

4600円 ÷ 460円 = 10倍

つまり、実際の個数は、仮定した「3個」の10倍あったことになります。

3個 × 10 = 30個

答え:30個

【例題3】個数の「比」がわかっている問題

1個400円のケーキをいくつか仕入れ、5割の利益を見込んで定価をつけました。定価で売れた個数と、定価の2割引きで売れた個数の比は 3:2 でした。すべて売り切ったところ、全体の利益は7600円でした。ケーキは全部で何個仕入れましたか。

解説
個数が「比」で与えられているパターンです。これも個数仮定の裏ワザが使えます。比の「3」と「2」をそのまま個数として考え、合計「5個」仕入れたと仮定して表を作りましょう。

定価は 400円 × 1.5 = 600円 です。値引き後の売値は 600円 × 0.8 = 480円 です。

1個の値段 個数 合計金額
原価 400円 5個 2000円
定価 600円 3個 1800円
売値 480円 2個 960円
利益 760円

【解き方】
仮定した「5個」での利益を計算します。

総売り上げは 1800円 + 960円 = 2760円。

全体の利益は 2760円 - 2000円 = 760円。

実際の全体の利益は「7600円」なので、仮定した利益の何倍かを確認します。

7600円 ÷ 760円 = 10倍

全体の利益が10倍になるということは、仕入れた個数も、仮定した「5個」の10倍になります。

5個 × 10 = 50個

答え:50個

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この記事を執筆した講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)関東副代表・渋谷教室長。関東にあるSS-1渋谷教室を中心に多くの受験生を指導し、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。

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