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【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その1
【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その2
【中学受験算数】売買損益算の裏ワザ その3
今回は「売買損益算」の裏ワザをお伝えしていきます。
初回は「原価」「定価」「売値」といった大人には馴染みがあっても、小学生にはピンとこない「言葉の壁」の乗り越え方を説明していきます。「売買損益算」が苦手な人でも大丈夫です。「売買損益算」のポイントを学んで得意単元にしてしまいましょう。
まずは、問題を解く上で絶対に覚えておきたい4つの基本用語を分かりやすく解説していきます。
お店が、売るための品物を問屋や工場から買ってきたときの値段のことです。 問題文によって「原価(げんか)」と書かれたり、「仕入れ値(しいれね)」と書かれたりしますが、意味はまったく同じです。
例)「お店がリンゴを農家から100円で買ってきた」=【原価(仕入れ値)100円】
お店が「これくらいの利益(儲け)が欲しいな」と考えて、最初に設定した希望の販売価格のことです。 原価のまま売ってはお店の儲けがゼロになってしまうため、原価に「お店の儲け(見込みの利益)」を上乗せして決めます。
例)「100円のリンゴに『50円の儲け』を見込んで値札をつけた」=【定価150円】
お客さんに実際に売ったときの値段のことです。 定価のまま売れた場合は「定価=売値」になりますが、売れ残ってしまって割引や値引きをした場合は、定価よりも安い値段が実際の「売値」になります。
例)「150円の定価をつけたリンゴがなかなか売れず、『20円引き』で売った」=【売値130円】
お店の最終的な「実際の儲け」のことです。 お客さんから受け取ったお金(売値)から、最初にお店が支払ったお金(原価)を引いて、手元に残った金額がお店の利益になります。
例)「もともと100円(原価)で買ってきたりんごが130円(売値)で売れた」=【利益30円】
売買損益算を苦手としている原因は「定価」と「売値」の違いがわかっていないことにあります。実は、日本では定価で販売されることが多いため、「定価=売値」と感じやすい傾向があります。例えば、文房具屋さんやコンビニで物を買うときに、値札通りの値段で買いますよね。
一方で、外国では定価通りの金額で買うことがほとんどなく、交渉によって値下げされることがあり、国や地域によっては価格交渉が一般的な場合もあります。つまり、日本人にとって「定価=売値」であるという認識が根底にあることが多いのです。
売買損益算以外の単元では見られない特徴の1つに「割増し・割引き」という考え方があります。
たとえば、原価100円の品物の「1割増し」と言われたら、100円+10円で110円となります。この考え方をマスターすることが、売買損益算を得意単元にする第一歩です。
小数、百分率、歩合のそれぞれの変換表は下のものを参考にしてください。
| 小数 | 1 | 0.5 | 0.1 | 0.01 | 0.001 |
|---|---|---|---|---|---|
| 百分率 | 100% | 50% | 10% | 1% | 0.1% |
| 歩合 | 10割 | 5割 | 1割 | 1分 | 1厘 |
ここで裏ワザです。多くの生徒が間違える原因は、1割増しの中から「1割」という数字だけに注目して、「×0.1」をしてしまうというものです。
ゆえに、「1割」と「増し」を別々に考えさせることがポイントです。
「1割」は「元の値段に対して1割」ということであり、「増し」は「元の値段に足す」ということです。これを理解すれば、売買損益算が簡単に見えてきます。
いくつか例題を解いてみましょう。
例① 原価400円の品物に2割増しの定価をつけた。
あるいは、元になる数を「1」と考えると、こういった計算もできます。
例② 定価800円の品物が売れなかったので、3割引きにしたら売れた。
同じように別の解き方も試してみましょう。
どうでしょう。言葉の言いかえのパターンを覚えるだけで「割増し・割引き」の考え方が簡単になりましたね。
さらに、別の言葉が出てくるパターンもあるので、そちらも一緒に覚えておきましょう。
| 記号 | キーワード(問題文によく出る表現) |
|---|---|
| +(たす) | ◯割増し/◯割(%)の利益を見込んで |
| -(ひく) | ◯割引き/◯割(%)値下げして |
これらの言葉が出てきたら、迷わず「+(たす)」か「-(ひく)」に変換してしまいましょう!
原価500円の品物に、3割の利益を見込んで定価をつけました。定価はいくらですか。
解説 キーワードは「3割」と「見込んで」です。 「見込んで」は表で「+(たす)」に変換する言葉でしたね。
式: 500円 ×(1 + 0.3) = 650円
定価1200円の品物を、2割引きで売りました。売値はいくらですか。
解説 キーワードは「2割」と「引き」です。 「引き」はそのまま「-(ひく)」に変換します。
式: 1200円 × (1 - 0.2) = 960円
原価800円の品物に、5割の利益を見込んで定価をつけました。しかし、売れなかったので定価の2割引きで売りました。売値はいくらですか。
解説 ここからが本番です!お店の人の立場になって、順番にお金の変化を追いかけましょう。
① まず、定価を求めます。 キーワードは「5割」「見込んで(+)」です。
式:800円 × (1 + 0.5)= 1200円(これが定価)
② 次に、売値を求めます。 キーワードは「2割」「引き(-)」です。ここで注意するのは、「定価(1200円)」から2割引くということです。原価から引かないように気をつけましょう。
式:1200円 × (1 - 0.2)= 960円
原価2000円の品物に、3割の利益を見込んで定価をつけました。しかし、定価の2割5分値下げして売りました。売値はいくらですか。
解説 言い換えの言葉と「分」の小数の変換(1分=0.01)に注意して解いてみましょう。
① まず、定価を求めます。 キーワードは「3割」「見込んで(+)」です。
2000円 × (1 + 0.3)= 2600円(これが定価)
② 次に、売値を求めます。 キーワードは「2割5分」「値下げして(-)」です。2割5分は小数にすると「0.25」ですね。
2600円 × (1 - 0.25)= 2600円 × 0.75 = 1950円
原価1000円の品物に、4割の利益を見込んで定価をつけました。しかし、大売り出しの日に定価の1割引きで売りました。このときの「利益」はいくらですか。
解説 「売値」ではなく「利益」を聞かれていることに注意しましょう。利益は「売値 - 原価」で計算します。
① まず、定価を求めます。
1000円 × (1 + 0.4)= 1400円(これが定価)
② 次に、売値を求めます。
1400円 × (1 - 0.1)= 1260円(これが売値)
③ 最後に、利益を計算します。 お店は1000円で買ったものを1260円で売ったので、手元に残った儲け(利益)を計算します。
1260円(売値) - 1000円(原価)= 260円
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この相談に答えた講師
田畠 靖大(Tabata Yasuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)関東副代表・渋谷教室長。関東にあるSS-1渋谷教室を中心に多くの受験生を指導し、毎年難関中学に送り出しています。担当教科は国語・算数。論理性を重視しながらも、ソフトな語り口でお子様の課題解決に取り組みます。テストでの得点向上のみならず、科目の根本理解、体系理解を実現、得意科目に仕上げていきます。
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