中学受験国語でよく出題される「比喩」の問題は、苦手とする小学生が少なくありません。本稿では、その「比喩」に注目し、どのように読み解いていくか...
中学受験の「算数の考える」とはどういうことなのでしょうか?
算数講師の日野が語るには、お子さんの考える様子で「答えにたどり着きやすい」ものか「答えにたどり着きづらい」ものかが見えてくるようです。
大人では見落としがちなお子さんのつまづきポイントとは?ぜひ、ご視聴ください!
※文章化にあたり、一部文言を修正しています。
馬屋原:
皆さん、こんにちは、SS-1 副代表の馬屋原です。
前回に引き続き、 SS-1白金台教室から教室長の日野とお送りします。
さて、首都圏の6年生は2月1日の東京・神奈川の入試解禁を目前に控えて、今まさに最終調整中かなと思います。
皆さん本当に最後の最後まで努力を積み重ねて、やることしっかり確認してね、入試の本番に臨んで実力を出し切ってもらえればと思います。
この動画を撮影しているのは、実はまだ2020年の12月末なのですが、恐らく2021年の入試も数々の大学受験、新しい大学入試を意識した「思考系」と呼ばれるような問題が増えたという発表が、入試が終わって一段落するとなされるんだろうと思ってはいますが。
今日は思考系―いわゆる「考える」という所に焦点を当ててお話していきます。
やはり考える問題の筆頭と言うと算数というのが......まぁ少し安直かもしれないけれど思い浮かびますが、中学受験の算数の世界で、そもそも考えるって、どんなイメージ・どんなものなのか改めて聞ければと思います。
日野:私が授業をしていても、保護者の方の相談でもよく見受けられるのですが、お子さんが宙を見て何か考えていると。
馬屋原:授業中とかにね。
日野:はい。それで「考えているの?」と(保護者の方もよく聞かれると思いますが)聞くと、「考えている」と返ってくる。
馬屋原:あるあるの、よく見る光景ですね。
日野:では、考えてないのか?と言われたら、もちろん考えてないわけではないと思うんです。
馬屋原:ただぼーっとしている訳ではないんですよね?
日野:......可能性はなくはないですが(笑)
でも、その考えが"答えにたどり着きやすい"考えなのか、"答えにたどり着きづらい"考えなのかという話で言うと、圧倒的に"答えにたどり着きづらい"考えてる行為になるんですね。
例えば、5年生だと、今はちょうど、どの塾でも速さの問題をやっています。
それで、問題を解こうとした時に先程のようにこうやって(宙を見上げて)考えて。
馬屋原:宙を見て、手を止めて。
日野:はい。そして、実際それだと恐らく問題は解けない。
馬屋原:その時間をいかに長く取っても?
日野:はい。では、考えるというのはどういう事なのかと言うと、考えることは頭の中でやることなんですけれど、少し矛盾するようですが、算数において考えるとは、私は手を動かすことだと思っています。
例えば速さの問題の場合、宙を見つめて考えていて、なぜ解けないのかと言うと、結局、文章の状況ですね。
例えば、Aさんがこっちから出発してBさんがこっちから出発して、忘れ物したから引き返すとか色んな状況があるんですけれども、その状況が、お子さんが頭の中では実は細部に渡ってまで正確に描けないんです。
馬屋原:特に速さは展開が複雑ですからね。
頭の中だと厳しいことが多いと。
日野:はい。きちんと図を書くことで、「この人がここにいる時点でこの人はここにいるんだ」、「この人がお家に戻った時点で、この人はここにいるんだな」というふうに状況がクリアになって。
そして、クリアになってイメージができる状態になるから、正しい立式が出来るという話になるんですね。
馬屋原:他の科目を教えていても、色んなブースから「図を書いて」という声が聞こえてくるんですね。
よく聞こえてくるということは、なぜか図を書かないお子さんが多いということですよね。
日野:はい、書かないです。
馬屋原:それはなぜですか?
日野:恐らく塾の先生も「あれは君が書くものだ」という説明はしてないんだと思うんですね。
馬屋原:きちんを図を書いて授業をしているけれど、そういう先生が多いかもしれないと?
日野:そうですね。もちろん解説する時は完璧な図を書いてくれているんですね。
でも、私の授業でも「SAPIXの先生や塾の先生は、きちんとこの図を書いてくれてたでしょ」と聞くと、「書いてくれてた」と返ってきます。
そして「なんで君が書かないの?」と聞くと、「それは私が書くものなの?」という反応なんですね。
馬屋原:あ~......まずそこからの子が多い?
日野:はい。なので、解説ではもちろん塾の先生がきちんと図を書いてくださってるんですが、あれを自分で書くものだと捉えていない。
馬屋原:なるほどね!図は解説用のなにかだと思っている。
日野:はい。
馬屋原:
意外な落とし穴ですよね。
あるかもしれないですね。
日野:あと、もうひとつ盲点がありまして、保護者の方も恐らく「図を書いて」とは言っているんですね。
「書いて」と言われたら書こうとする子もいるとは思うんですが、よく塾では、細かいどういう図を書けばいいという図の書き方を実は習っていないんです。
「書く時にこういう風に書きなさい」とか、「こういう事を気を付けて書きなさい」とかは、解説の時に、図の中で実はやってくれてはいるんです。
ですので、塾の解説ではちゃんとした図は書いてくれているけれど、ポイントを伝えてくれていないので、自分でやろうとした時にできません。
馬屋原:一定数の勘のいい子は先生が書いているのを見るだけで、もしかしたら自分だけで、書けるようになるかもしれないけれど、いわゆる書き方そのものを教えてもらえたら出来るようになるかもしれない子に、その指導が届いてない可能性はあるという事ですね。
日野:そうですね。
我々大人からすると、例えば文章中に書かれてある条件が、絵の中に全部書き込むものだということは、ある意味当たり前のように感じるんですが、それはほとんどのお子さんが実はできません。
ですので、図を書こうとはするんですけれど、断片的な情報しかそこには載っておらず、断片的な情報では解けないわけですね。
要は情報とか足りていないので、例えば速さと距離がわかっているから時間が出るよねということになるのですが、速さしか書いていないとなると距離がわからない絵になってしまうので、時間が求められるという風に思考が繋がらないんです。
ただ、それを全部書くものだという認識に実はお子さんがなっていない。
ので、「書いて」と言われても書き方がわからないので書けなかったりする。
馬屋原:なるほど、後は、目的意識でしょうね。
具体的に何を書いたら良いかもそうだし、「今、何のために書いているの?」っていう、そこからしっかり掘り下げて話してあげるだけでも、もしかしたら変わるかもしれない。
日野:そうですね。
ですので、授業の時もきちんと書き方を教えた上で、こういう風にやるといいんだよと丁寧に説明してあげて、そうすると解けたよねと。
馬屋原:成功体験ですね。
日野:積み重ねて、「確かに書いた方が解ける」という状況になってくると、何も言わなくても書けるようになってくれすんですけど、どうして書かないといけないのか、あるいは書き方をどう書けばいいのかわからずに「とにかく書いて」という指示だけきて、でもそれでは問題は解けなかったりするので、じゃあ何のために書く必要があるの?という事になるんだと思うんですね。
正しい手順で手を動かすことの「やり方」や「意義」をきちんと説明してあげたり、感じさせてあげることで手を動かすことが出来るようになってきて、それが出来るようになると思考や考えが繋がってくるので、どんどん問題が解けるようになってくるというのはあると思ってます。
馬屋原:主体となる子供たち、生徒たちの年齢層の低さゆえに、大人にとって当たり前のことが意外と当たり前になっていないことが多いというのが、中学受験指導 現場のあるあるだったりしますけれども。
今日は算数においての「考える」をテーマに、まずは考えるということが抽象的に頭を使うということではなく、まずは手を動かしてそれと共にある作業であることと、もうひとつは、主に図を書くという作業になることが多いけれども、その図を書くにあたって盲点になるところがいくつかあると。
そもそも自分が図を書くものだと思っていないこととか、あるいは書き方。書こうと思ってもどう書けばいいのかわからない状態のお子さんに「図を書いて」と言ってもしょうがないし、ましてや「なんで書かないの?」と言っても成績は上がらないと。
日野:そうですね。
(お子さんが)必要性を感じないという所です。
馬屋原:そうですね。
その辺りは対話から入った方がいいという事になるのでしょうか。
というわけで、本日は白金台教室からお送りしました。
本日ここまでです。ありがとうございました!
動画「 新大学入試から考える中学受験 算数の「考える」問題を解くには?」まとめ
次回は2月。対談ではありまえんが、馬屋原からの受験生へのメッセージをお伝えします。ぜひお楽しみに!
同シリーズを順次公開しています。以下ラインナップより、ご覧ください!
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中学受験 個別指導のSS-1
中学受験 個別指導のSS-1 編集部です。本コーナーは中学受験を目指すご家庭のお母さん、お父さんから実際に成績や学習に関するお悩みについてご相談いただいた経験をもとに、中学受験専門のプロ講師による学習アドバイスを発信している中学受験ブログです。お子さまの努力とご家庭のサポートが実を結ぶよう、SS-1がその一歩を支えられましたら嬉しく思います。
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