塾別 成績の上げ方[サピックス]
サピックスの合格の決め方冊子を手に入れる
【サピックス】転塾した方がいい?授業についていけないときの対処法

子どもがサピックスに通っているのですが、様子を見ているとサピックスの内容や進みの速さについていけていないようで、成績も振るわず、下位のクラスから上がれずにいます。
学年が上がると内容もさらに難しくなると聞いていますので、このまま続けていて娘にとって学力がついていくのか不安です。
娘は「サピックスは楽しい」と言っているのですが、成績不振にどう対応したらいいか迷っています。親としては、転塾をした方が良いのではないかとも思っています。
ご相談ありがとうございます。
お子さんが「楽しい」と言っているのであれば、なんとかついていく方法を模索したいところですが、本人がどこまで努力できるかにもよりますし、なかなか悩ましいところではありますね。
そもそも転塾は、先生のタイプやクラスの雰囲気、通塾方法、お子さんのモチベーション、学習のサポート態勢など、様々な要素が絡む「難問」です。
そこでまず、サピックスの授業についていけない原因と対策をお伝えした上で、転塾をどう判断すれば良いかのアドバイスをお届けします。
ぜひ最後までご覧ください。
1.ついていけない原因はこれ! サピックス授業の特徴
・サピックスのテキストは最難関校(SAPIX偏差値50以上)向けに作られている!
サピックスのテキストは、どの科目であっても4年、5年、6年と学年を追うごとに飛躍的に難易度が上がっていきます。「飛躍的に」と言うのは、他の大手塾と比較してもその上がり具合が大きいからです。
御三家や早慶を含むサピックス偏差値50以上の学校を目指す場合は非常に鍛えられる良いテキストですし、仮に志望校が偏差値50に届いていなかったとしても、その難易度に食らいついていくことで、「入試レベル相当の難易度の問題を普段のテキストで扱ってくれている」のはサピックスの強みです。
ただし、その難易度の高さに苦しむ生徒が多いのも事実で、学年代わりの模試ではサピックスに在籍している生徒数がガクッと下がることもしばしばです。頑張ってついていければ良いのですが、難しい生徒も多いということです。
・基本問題の割合が少なく、その科目が苦手な生徒にとっては基礎固めが難しい!
サピックスでも算数で言えば、「基礎トレ」や「基礎力定着テスト」、理社で言えば「コアプラス」といった「基礎固め用」のテキストやテストは確かにあります。ただし、例えば6年生の「基礎トレ」は、算数が苦手な生徒にとってもはや応用レベルという問題も多数あって、苦手な子の基礎固めにならないこともしばしばです。
また、普段のテキストは先に述べたように難易度が高いため、保護者の方が「もっと基本問題を固めたい」と思われても、サピックスのテキストに取り組むことでは難しい場合も多いのです。
さらに、サピックスのテキストは、授業で冊子が毎回渡される形式のため「やりっぱなし」になりがちで、繰り返し解くことで定着させることが難しい構成になっています。難易度も高く、とにかく与えられたことを「こなす」ことでいっぱいになってしまい、頑張っているわりに身に着かない、ということが発生しやすいです。
・クラス昇降によって先生が頻繁に変わり、指導方法も変わってしまう!
校舎規模にもよりますが、大規模校の場合は数点変わるだけでクラスが変わります。それだけ頻繁にクラス変動が起こりえるということですが、クラスが変わると担当の先生が変わることも多いです。同じ校舎であっても先生によって指導の仕方が統一されているということはなく、先生が変わると解法が変わることもしばしばです。それによって、新しい指導スタイルに合わず、ついていけない生徒が出てしまうこともあります。
また、丁寧に原理を解説してくれる先生もいれば、「とにかく覚えておこう!」と暗記を促す先生もおり、指導スタイルもまちまちです。保護者の方が「きちんと教わっている」と思っていても、お子様にとっては勉強法として合っていない...という場合も多いのです。
・そもそも「保護者の関わり」が大前提になっている!
塾によって生徒へのアプローチの傾向は様々ですが、サピックスは生徒に勉強に取り組んでもらう「強制力」という意味では強くありません。「良い環境(良質なテキストやテスト、優秀な友だちと切磋琢磨できることなど)は準備していますから、それをどう使いこなすかはご本人とご家庭に委ねます」というタイプの塾です。
そのような環境でも真面目に取り組むタイプのお子様の場合は良いのですが、そうでない場合、特に反抗期に入っている我が子を勉強させるのに苦労する保護者の方が多いです。
2.授業についていけない場合は、どうすればいい?
・まずは保護者の方が「我が子の状態」を把握する努力を!
先に見たように、サピックスは保護者の関わりが大前提の塾です。授業についていけていない、希望の成績が出ていない場合、そのまま同じ関わり方をしていたとしても上手くいく可能性は少なくなってしまいます。
多くの子どもたちは塾から与えられた宿題をこなすのにいっぱいで、上手くいかない原因を考える余裕すらないことも珍しくありません。また、勉強に対する経験値や知識は明らかに保護者の方が持っており、子どもたちに原因を考えることまで全て任せるのではなく、保護者の方が分析する方が的確なことも多いのです。
塾の先生に相談するにしても、我が子の普段の学習の様子を把握した上での相談と、普段何をしているのか正確に把握していない状況での相談では全く違ってきます。
普段の勉強の様子を良く見ていただき、保護者の方目線で構いませんから、上手くいかない原因や苦手分野を把握してみましょう。
・その上で、塾の先生や個別指導など第三者に相談してみましょう!
例えば社会であれば、まだ6年生のテキストでも保護者の方が教えられるものもあるかもしれませんが、算数の問題を保護者の方が教えるのは至難の業です。また反抗期に入る子も多いので、保護者の方の言うことを素直に聞いてくれなくなることもしばしば。
それに対して無理やり言うことを聞かせようとすると親子喧嘩が多発し、親子ともども疲弊するだけです。ただ、親御さんには反発していても、信頼する塾の先生の言うことであれば素直に聞く生徒も多いため、これを使わない手はありません。
その際、先生側が適切なアドバイスをするためには、普段の学習の様子が分からないと難しいです。どこで困っているか、何に躓いているかによってアドバイスは変わります。先生から適切なアドバイスをもらうためにも、普段の状況把握を保護者の方にはお願いしています。
・授業における理解不足を感じたら、何かしら別のサポートの検討を!
塾の授業では、同じクラスの生徒であれば同じ解説を受けています。同じ解説を受けているのに、「分かった!」となる生徒と「ん?どういうこと?」となる生徒がいて、それがテスト結果につながります。本来、「ん?どういうこと?」となった生徒には、腑に落ちるまで言葉を付け加えて説明してあげることが望ましいのですが、集団塾ではそれが難しいのです。
納得できていない、腑に落ちていないものを無理やり繰り返させても、単なる丸暗記になってしまい、すぐに忘れるというサイクルに陥ってしまいます。
保護者の方が普段の学習の様子を見て、「そもそも塾の授業が理解できていないのでは?」と感じる場合、何かしらの別のサポートが必要です。保護者が解説をしたり一緒に勉強をする、何かしらの動画を見せるといった、ご家庭内のサポートで解決するのであればそれで良いですが、難しい場合、SS-1のような個別指導や家庭教師など「集団塾ではない第三者」のサポートをお考え下さい。
3.「転塾」はどう判断したらいい?
・まず、わが子にどのような受験をしてもらいたいですか?
サピックスに関わらず、転塾のご相談をいただいた際に必ず聞く質問です。例えば、難関校への合格を受験のゴールにする場合、サピックスで必死についていく方が希望が叶う確率が高いので、とにかく打てる策を全て打って、それでも難しい場合の転塾で良いのではないでしょうかとお伝えします。
ただ、サピックスは頑張った成果がすぐに目に見える形でテスト結果として出にくい塾なので、子どもたちの自己肯定感を育みにくい環境ではあります。難関校への合格よりも、できることを積み上げてお子様の自己肯定感を高めることを重視される場合、確かにサピックスでは難しいかもしれません。
その点、例えば四谷大塚や早稲アカでは、全員が同じ問題を解くテスト(組分けテスト)と、クラスごとに分かれたテスト(週テスト)の2種類あります。週テストでは自分のクラスに合った問題を出してくれるので、頑張った成果がすぐに出やすい構成となっています。
いずれにせよ、どの生徒にも合わせられる完璧な塾はありませんので、どこの塾に通ったとしても我が子に合う部分と合わない部分が必ず出てきます。①我が子にどのような受験をさせたいか、②サピックスで合う部分、③サピックスで合わない部分の3つを総合的に考えて、転塾を判断することになります。
いったん上記3点を整理していただき、特に③の部分を埋め合わせる手段がある場合はそれを実施する、難しい場合はSS-1への相談や転塾を考えてみるのが良いでしょう。
・4、5年生での転塾はカリキュラムの進度の差に注意!
転塾は早ければ早い方が良いかと言われたら、そういった側面もあるでしょう。新しいカリキュラムや周囲の環境が変わること、子どもたちやサポートするご家庭にとってそこに慣れたり合わせるだけで大きな負担になります。
ただし、早い段階の転塾には「事前準備」が必要になることが多いです。塾によって、科目ごとに進度が違います。例えば算数の「場合の数」は、サピックスでは4年生で扱い、四谷・早稲アカでは5年生で扱います。このようなズレがあるため、転塾の際には、①どの分野にズレがあるのかの確認、②それをいつ、どのような手段で埋めるかの計画立て、をしておく必要があります。
・6年生以降の転塾は「志望校からの逆算」が多い!
当然、6年生以降に転塾をされる方もいます。ただ、どちらかと言うと「塾についていけない」というよりも、「志望校から逆算して」転塾に至る場合が多いです。
志望校から考えてもっと基本的なことを固めてくれる別の塾への転塾、であったり、志望校対策講座が手厚い別の塾への転塾、といった具合です。
いずれにせよ転塾は子どもやご家庭に負担が大きく、「早い方が良い」といった一般論はあれど、6年生以降の転塾は絶対に上手くいかないということでもありません。転塾先の選定や転塾後に起こることの想定など、保護者の方が自ら情報収集することの負担も大きいため、選択がしづらいことも多いと思います。
その点SS-1では大手塾に通う生徒が多いため、塾のカリキュラムやテストの進度や特徴、塾ごとに陥りやすい子ども、ご家庭の状態などの知識や経験が豊富です。転塾そのものの判断、転塾先の選定のための情報など、様々なアドバイスが可能なため、ぜひお悩みの際はご相談ください

この相談に答えた講師
日野 泰志(Hino Yasushi)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)算数科教務主任。関東にあるSS-1白金台教室を中心に指導しており、中学受験を目指すお子さんを難関中学に送り出しています。担当教科は算数。子ども達のノート、テストの徹底分析から、成績アップへの最短距離を的確に見つけ出す分析力に定評があります。 ポイントを押さえた分かり易い授業と、子ども達や親御さんとともに喜び合う、屈託のない笑顔に人
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