サピックス6年の6月マンスリーテストが近づいてきています。算数の勉強を進めるうえで意識しておいた方が良いことはありますか?...

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はじめまして、先生のアドバイスを伺いたいです。私の息子は小学5年生で、サピックスに通っています。先月行われたマンスリーテストの成績が期待していたほどではありませんでした。
特に算数の勉強方法に課題があるようで、どう改善すれば良いか悩んでいます。次のマンスリーテストは6月に控えており、それまでには苦手を克服したいと考えています。
効果的な学習プランの立て方や、次回のテストに向けて特に集中すべきポイントについてアドバイスをいただけないでしょうか。よろしくお願い致します。

こんにちは。
SS-1算数講師の草野です。
4月マンスリーの結果が返却され、5年の学習に本格的に足を踏み入れた感覚を持たれた方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
この記事では、次の6月マンスリーに向けて攻略しておきたい「2つのポイント」についてご紹介します。
次のマンスリーが終わると、いよいよ入試に向けた最重要単元である「割合」の学習に入ってきます。
6月下旬以降は「割合」「比」の概念や計算方法を理解するので精一杯...という状態になりやすいので、次のマンスリーまでに、これまでの学習内容の苦手を克服しておきたいです。
そうは言っても「どこから手を付けたらよいか分からない」というケースが多いので、今回は特に学習する際に気をつけておきたい「物が動く問題」「群数列」のポイントについてお伝えします。
次のマンスリーの範囲である、旅人算、水そう、点の移動の問題には「物が動く問題である」という共通点があります。
旅人算であれば人が、水そうの問題であれば水面が、点の移動であれば点が動きます。
このような問題は頭の中だけで考えようとすると、うまくいかないことが多いです。複数の情報が出てくるため、頭の中で処理しきれなくなるためです。
そのため、「図を書いて状況を可視化すること」が問題を解くポイントになります。
SS-1では、「図を書かないと解けない問題もあるため」旅人算であれば線分図やダイヤグラム、水そうの問題であれば正面図を描くよう指導しています。
(ちなみに線分図のイメージがつかめない場合は、「線は足あとと同じ」というと、納得してくださるお子さんが多い印象です)
線分図は状況をとらえやすいよう、「同時マーク線分図 」を書くのがコツです。
これは以下のような3人が動く問題で特に有効です。
(問)Aさんが毎分100m、Bさんが毎分80mの速さで学校から駅まで歩きます。Cさんが毎分60mで駅から学校まで歩きます。AさんとCさんがすれ違ってから3分後に、BさんとCさんがすれ違いました。学校から駅までの道のりは何mですか。
(解)以下のように、同じ時刻に同じ印をつけた線分図を書きます。

3人が出発するタイミングで◯、AさんとCさんがすれ違ったタイミングで△、BさんとCさんがすれ違ったタイミングで□をつけました。
この図を書くだけでは「道のり」に関するヒントはつかめないのですが、よくよく問題文に着目すると、「△~□が3分間」ということが分かります。
ここから以下の図のような書きこみを追加することができます。

これより、AさんとBさんの◯~△までで生じる道のりの差が420mであることがわかったので、◯~△は 420÷(100-80)=21分であることが分かります。
速さと時間が分かれば道のりも分かるので、AとCに着目して (100+60)×21=3360m というように求めることができます。
よくある状況として、「いくら図を書くように言っても書かない」ということがありますが、これはお子さんが「図を書くこと」のメリットを感じられていないために起こることが多いです。
上記の線分図であれば、2者が動く問題では線分図を書かなくても解ける場合が多いですし、3者が動く場合も単純な場合は頭の中でやってしまったほうが速い場合があります。
(実際の入試でも、図を書いて考えるまでもないという問題も存在します)
一方、今後サピックスでは「通過算」や「時計算」という「◯◯算」が引き続き登場します。
図のかき方は違いますが、図に落とし込んで整理したほうが良いということは共通しているので、今回のマンスリーをきっかけに図に書くこと自体に慣れていくようお伝えしています。
図を書いて考える(=図という道具を使いこなす)ことで「ラクに素早く計算できた」という成功体験を積めるようにすることがポイントです。
また次の試験範囲では、物が動く問題に加え「規則性(数列)」が出題されます。
等差数列は解けるものの、群数列になったとたんに苦手意識を持つお子さんは多いです。
それは、複数のことを同時に処理しなければならないため、どの手順でどのように考えなければいけないかが分からなくなってしまうために生じます。
その状態から抜け出すためには、「理屈を押さえたうえでパターンを知る」(input)→「パターンを問題に当てはめて作業化する」(output)の2つが重要になります。
郡数列であれば、以下の手順で考えることが、問題をすばやく正確に解くコツです。
① 規則性を見極め、組ごとに線で区切り、組番号(□組)を書く
② □組と、各組の中に入っている数の個数の関係を見抜く
③ 「左から◯番目」と「□組△番目」の対応関係を見抜く
④ 和を聞かれている問題では、各組の和に着目する
この方法を使って、以下の問題を考えてみましょう。
(今回のマンスリーで出題される問題とは、あえて異なるタイプの例題にしました)
(問)ある決まりにしたがって、以下のように数がならんでいます。20番目までの数の和を求めなさい。
1, 2, 2, 3, 3, 3, 4, 4 ,4 ,4, 5, 5, 5, 5, 5, 6, 6, ...
(解)以下の流れで考えます。


複雑な問題でも、手順にしたがって考えることがコツです。
以上が次のマンスリーに向けてのポイントとなります。
一方、「図を書いた方がいいのは分かっていても、なかなか書きこみをしてくれない」「理屈を理解させるところまではできても、演習まで手が回らない」ということも多くあります。
その解消のためには、プロの目から見て「どこがボトルネックになっているのか」「何が今お子さんにとって必要なのか(優先すべきポイントなのか)」を判断するのが効率的です。
SS-1ではプロ講師による学習カウンセリング(無料)を受け付けておりますので、お困りの場合はぜひ一度ご相談ください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

この相談に答えた講師
草野 敦大(Kusano Atsuhiro)
中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1(エスエスワン)算数科講師。SS-1成城学園前教室長。関東にあるSS-1成城学園前教室を中心に中学受験を目指すお子さんを難関中学に送り出しています。担当教科は算数、理科。

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