解説授業を熱心に聞いてきても、理解が深まっていないのは何故でしょうか？

この度はご相談ありがとうございます。四谷大塚に通っていらっしゃるのですね。

週例テスト後の解説授業は、すぐにテストの振り返りができるので、大人の感覚からするととてもありがたいシステムですね。

しかしご相談のように、解説授業を聞いてきたのに理解が深まっていないというお子さんが、保護者の方が想像なさる以上に多いのです。
特に、「真面目に」授業を聞くタイプのお子さんほど、理解が深まらない傾向にあります。
これは、テスト直しの意味を勘違いしていることが原因で起こる問題です。

そもそもテスト直しとは、次に同じようなテストを受けた時に、自力で目標点を上げられるようになることを目的に行うものです。
間違えた問題の解き方を一から習うようでは力がつきません。
そうではなく、その問題を解く上で自分自身はどの段階まではできていたのか、どこからは分かっていなかったのかを理解することが大切なのです。
そういう分析ができて初めて、自分に必要な知識や考え方をその場で習得することができ、次につながっていくわけです。

しかし、週例テストの解説授業はテスト直しの指導をしてくれるものではなく、あくまで問題の解き方を解説するだけのものです。
テスト直しの効果を発揮させるには、授業を受ける側、つまりお子さん自身が、自分の状態を分析し、自分に必要な箇所だけを聞くようにしなければならないのです。
ある意味では、「わがままに」「自分勝手に」授業を受けることが大切なのです。

この点、ご相談者のお子さんは、解説授業の全てを一生懸命「聞いている」のでしょう。
そして問題の解き方を一から覚えようとしているのでしょう。
その一方で、自分自身の理解度をチェックすることはできていないのではないでしょうか。
もしそうなのであれば、解説授業の受け方を家庭でトレーニングする必要があります。
テストの出来具合を自分で振り返り、「どの問題のどこが分からないのか」特定する練習をさせてあげてください。
そして、「解説授業では特に大問３の（２）の図の書き方を習うぞ」といった具合に、目的を明確にして授業を受けることを目指しましょう。

もしご家庭でそのようなトレーニングを進めることが難しい場合は、塾の先生やプロの個別指導にご相談なさることもご検討ください。
テスト直しを上達させることは、成績向上、クラスアップの近道です。