サピックス下位クラス・Aクラスから抜け出すには、宿題量を増やすより、基礎の穴・復習の質・テストの失点原因を整理することが大切です。マンスリー・組分けテストで伸び悩む原因と、家庭で見直すべき学習の優先順位を解説します。

はじめまして、サピックスの成城校に通っています。
5年生後半から、学習内容の難易度が高くなり宿題をこなすのが精一杯の状況が続いています。
6年生になったので出来れば弱点単元の克服などにも計画的に時間を割きたいと考えているのですが、やはり普段は宿題をやるのに手一杯になっています。
苦手単元の克服は、いつ、どのように組み込んでいけばよいでしょうか。

ご相談ありがとうございます。サピックスに通っていらっしゃるのですね。
サピックスは他の大手の塾と比べても、授業の難易度や宿題の多さについて、目を見張るものがありますね。
「日々の授業を理解し、出された宿題をこなすことで精一杯になり、苦手単元を振り返る余裕がない。
このままがむしゃらに続けることは本当に正解なのか」と不安に感じられる方は非常に多いです。
勉強とは、「コップに少しずつ知識という水を注ぐというイメージ」と例えられます。
弱点単元がある、つまり、理解しきれていない分野があるというのは、コップの底に小さな穴が開いている状態です。
その穴を修復せずに水を注ぎ続けても、水は溜まっていきません。
一生懸命勉強しているのに、テストで点数が伸びないのは、このようなことが関係しているかもしれませんね。
では、「いつ、どのように」苦手単元を克服するのか。
まずは、「物理的な時間の確保」ということについて考えてみてはいかがでしょうか。
一週間のスケジュールを紙に書き出してみると、思っていたよりも「使える時間」があることに気付くかもしれません。
それでも時間が確保できない場合は、他の習い事を一時お休みするという選択肢も考えることが出来ます。
次に重要なことは、「具体的な苦手単元の確認」です。
例えば、社会で考えてみると歴史の「江戸時代が苦手」と漠然と考えるのではなく、「江戸時代の三大改革の分野で、誰がどのような改革を行ったのかを問う問題で間違う」など、より具体的に振り返ることで自分が苦手な原因に気付くことができるかもしれませんね。
苦手単元を克服するための「物理的な時間を確保」することができ、さらに、「具体的な苦手単元」が分かれば、次は、「何を使って、どのように」克服するかを考えてみましょう。
過去のマンスリーなどで間違った問題を分析することも有効でしょうし、理科や社会では、四谷大塚が出している「四科のまとめ」などで確認するのも効果的でしょう。
ただ、一番重要なのは「いつまでに」苦手単元を克服するかという点です。
6年生の授業が始まり、宿題もしなければいけないとなると、一週間の空いている時間を苦手単元の克服に回すのは非現実的ですね。
そう考えると、長期的なスパンで予定を立てる必要があります。
ポイントは、最終的な期限を「夏期講習が始まるまで」と考えることです。
夏期講習では基本的な内容が理解出来ていることを前提に、さらに難易度の高い授業になります。
国語を中心に、過去問演習も始まります。
苦手単元が克服できていない状態で夏期講習を迎えると、授業の内容を完全に理解することが難しくなり、講習明けの志望校判定テストでつまずく悪循環が生まれやすくなります。
ですから態勢を整え、臨ませてあげたいのです。
また、「夏期講習が始まるまで時間がある」と考えることで、焦りの気持ちが幾分和らぐのではないでしょうか。
具体的な手順ですが、まずは一週間の学習スケジュールの中で、宿題をした後の余った時間を「苦手単元の書き出し」に使ってください。
実際に苦手単元を克服するには、大きく3つのタイミングがあります。
一つ目は、3月28日から始まる、春期講習の期間です。
サピックス6年生の春期講習は例年、午後の4時間が授業に充てられます。
期間中の午前や夜の時間は、講習の復習や講習で出された宿題の消化に割くご家庭が多いのですが、あらかじめカリキュラム表で扱われる単元・分野を確認しておくことで、間引いても大丈夫な日や、苦手単元の補強に直結する日が見つけられるはずです。
頑張れるお子さんであれば、講習が休講になる3月31日を活用することもできそうです。
次に二つ目のタイミングですが、5月のゴールデンウィークを使うという手もあります。
サピックスはゴールデンウィークに「GS特訓」と呼ばれる特別授業を実施します。
これは、塾で初めて実際の過去問に触れ、受験生としての自覚と刺激を得ることを目的として開講される特訓ですが、内容を吟味し、果たしてわが子がゴールデンウィークのタイミングで受けて効果を得られるのか?、を検討する余地のある講座でもあります。
苦手克服に使った方が成績向上につながるのではないか?などを、改めてお子様と話し合ってみるのもよいかもしれません。
最後に、三つ目のタイミングとして、7月組分けが終わって夏期講習が始まるまで、の期間を有効に使われる方も、毎年少なからずいらっしゃいます。
「夏期講習開始まで」という期限を考えるとギリギリの時期ですが、苦手単元が具体的に数個残っている程度であれば、活用いただける可能性があるでしょう。

この相談に答えた講師
中学受験 個別指導のSS-1
中学受験 個別指導のSS-1 編集部です。本コーナーは中学受験を目指すご家庭から実際にご相談いただいた内容をもとに、中学受験専門のプロ講師による学習アドバイスを発信しています。
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