親が子どもの算数の平面図形を教えていますが、上手く説明できません。

この度はご相談ありがとうございます。
日能研にお通いで、ご家庭で算数をどのように指導したら良いかというお悩みですね。

親がどのように子どもの家庭学習に向き合うか、ご家庭によってやり方は様々ですが少なくとも親が「いい意味で」関わった方が成績アップにつながることが多いのも事実です。

そういう意味では、お子様と今後もいい距離感を保ちながら家庭学習に関わっていただけたらと思います。

さてお悩みの指導方法についてですが、お子様の状況にもよるので一概には言い切れませんが、中学受験の算数は中学・高校の数学とはかなりの違いがあるため、仮に数学が得意な方であったとしても、そう簡単には教えられません。

しかも塾の授業では「方程式」は使わずに線分図や面積図といった（大人から見て）特殊な解法で指導しているため、少し解説を見たくらいでは理解できないことも多いです。
そのため、お子様に算数を教えているお父様やお母様は、教える前に御自身で一度問題を解いてから臨まれることが多いです。

ただ、そこまで努力してもその問題で何がポイントとなっているのか、何を理解すれば問題が解けるのか、お子様がどこで詰まっていて解けないのかなどを正確に見抜いて指導するのはかなり至難の業です。
そのため、お子様が解けない問題に対して答えを教えてあげるといった指導にならざるを得ないというのが一般的だと思います。

そうはいっても、それを「どのように行うか」には工夫の余地はあります。
とにかく一方的にお子様に解説するのか、お子様にどのように考えたか、どのように解こうとしたか説明してもらいながら、それを踏まえて解説するのかで大きな違いが生まれます。

まず、お子様に自分の考えを説明してもらうと、お子様がどれくらい理解しているのかを把握できます。
そうするとお子様が何を理解していて何を理解していないのか、どこが間違えやすいのかといったお子様の現状がよく見えてきて、より効果的な指導がしやすくなります。

ほとんどの子どもたちは、「自分自身を客観的に見る、弱点を分析する」ということは年齢的にできません。
ですので、テストで同じような間違いを何度も繰り返したりします。
そこは大人の分析力を利用して、どういったところで間違えやすいのか、それはどのようにしたら防げるのかを伝えてあげてください。

ただし、1点注意していただきたいのが、お子様の説明は大人が期待するほど論理的にはできないということです。
つたない説明であっても、怒ったり責めたりせずに「それは、○○ということ」といった形で聞いてあげ、お子様を補ってあげる努力をなさってください。