日能研で算数を勉強しているのに成績が伸びないときは、問題量を増やす前に、本科テキストと栄冠への道のつなぎ方、学習力育成テスト・公開模試の失点原因を確認しましょう。答案から原因を分け、家庭学習を立て直す手順を解説します。

日能研で算数を勉強しているのに、成績が伸びないのはなぜですか?

こんにちは。中学受験 個別指導のSS-1です。
日能研で算数が伸びないときは、問題数を増やす前に、「授業で理解したことを白紙に自力で再現できるか」「本科テキストと栄冠への道がつながっているか」「テストの失点原因に合った復習ができているか」を確認することが大切です。
学習力育成テストでは取れるのに全国公開模試では取れない場合と、どちらのテストでも取れない場合では、見直す場所が異なります。この記事では、答案・ノート・教材の使い方から原因を分け、家庭学習を立て直す手順を解説します。
算数の成績が上がらないと、「演習量が足りないのでは」「もっと難しい問題を解くべきでは」と考えやすくなります。しかし、伸び悩みの原因は、勉強量よりも「理解・定着・テストでの使い方」のどこで止まっているかに表れることが多いです。
まずは、次の3つを順番に確認してください。
| 確認する場所 | 家庭で見るポイント | よくある状態 |
|---|---|---|
| 授業後の理解 | ノートや解答を閉じて、例題を白紙に解き直せるか | 説明を聞けば分かるが、一人では最初の式や図が出ない |
| 教材のつながり | 本科テキストで学んだ考え方を、栄冠への道の対応問題で使えているか | 宿題を進めることが目的になり、分からない問題が残る |
| テスト後の復習 | 間違えた理由を分け、原因に合う問題へ戻っているか | 解説を読んで終わる、すべてをケアレスミスにする |
日能研は授業後の「学び直し」を重視する学習の流れです。だからこそ、授業を受けた事実より、家庭で考え方を思い出し、自分の手で再現する時間が取れているかが重要になります。
「何時間勉強したか」ではなく、「どの問題を、何も見ずに、どこまで説明して解けたか」を確認すると、伸びない原因を見つけやすくなります。
日能研の算数の授業では、先生や周囲の発言を聞きながら考え方を理解していきます。授業中は納得できても、帰宅後に自分だけで解こうとすると手が止まる場合、理解したのではなく、説明を聞いて理解できた状態にとどまっている可能性があります。
家庭では「分かった?」と聞くだけでは確認しにくいため、次の行動で見てください。
特に小5以降は、比・割合・速さ・平面図形など、以前に学んだ考え方を組み合わせる問題が増えます。解法の形だけを覚えていると、育成テストの類題は解けても、公開模試の初めて見る問題で方針が立ちません。
解説を読んだ直後の解き直しは、手順を覚えているため正解しやすいものです。本当に確認したいのは、数日後に問題だけを見て、必要な考え方を思い出せるかです。
当日中の解き直しに加えて、2~3日後や週末にもう一度白紙で解くと、「理解できた問題」と「直後だけできた問題」を分けられます。
日能研の算数では、授業用の本科テキスト(本科教室)で考え方に触れ、家庭学習用の栄冠への道などで学び直す流れがあります。算数が伸びないときは、本科テキストで理解が止まっているのに、栄冠への道の問題数だけを進めていることがあります。
本科テキストに戻る目的は、答えを確認することではありません。授業で扱った例題について、次の3点を確認します。
ここが曖昧なままでは、栄冠への道を何問解いても、答え合わせの回数が増えるだけになりやすいです。
栄冠への道では、授業で学んだ考え方を自力で使えるかを確認します。最初から全問を目標にせず、授業内容に対応する基本的な問題を、白紙から正しく解ける状態にすることを優先してください。
計算と漢字の算数部分も、量をこなすだけでなく、途中式の位置、数字の写し方、約分や単位の確認まで見ます。計算ミスが続く場合は「不注意」ではなく、書き方の習慣に原因がないかを確認しましょう。
学習力育成テストと日能研全国公開模試は、同じ算数でも結果の見方が異なります。2種類のテストの組み合わせを見ると、授業内容の定着が弱いのか、初見問題への使い方が弱いのかを整理できます。
| テストの状態 | 考えられる課題 | 最初に見直す場所 |
|---|---|---|
| 育成テストも公開模試も取れない | 授業内容や基本問題の理解・定着が不足している | 本科テキストの例題、授業ノート、栄冠への道の基本問題 |
| 育成テストは取れるが公開模試で取れない | 解法暗記になっている、広い範囲の復習や初見問題への対応が弱い | 数日後の解き直し、図や条件整理、既習単元との共通点 |
| 前半で失点し、後半に時間が残らない | 計算・一行問題の精度、問題の読み方、時間配分に課題がある | 正答率が高い問題の答案、途中式、解く順番 |
| 後半の難問だけ失点している | 現在のクラスや志望校に対して、優先度が低い失点の可能性がある | 志望校で必要な難度、基本・標準問題の取りこぼし |
偏差値だけを見ると、どこから直せばよいか分かりません。成績表に示される問題ごとの正答率も確認し、多くの受験生が取っている問題を落としているのか、正答率の低い問題に時間を使いすぎたのかを分けて考えます。
公開模試で手が止まった問題は、答えまで解けるかだけでなく、問題を読んだ直後の行動を確認してください。
解き直しで答えまで出せても、最初の一手が自分で出ていなければ、次の公開模試でも似た場面で止まる可能性があります。
テスト直しは、間違えた問題を全部解き直すことではありません。失点の原因によって、戻る場所と練習内容を変えることが必要です。
「ケアレスミスだった」で終えると、書き方や時間配分の課題が残ります。たとえば計算ミスでも、暗算が多い、式が詰まっている、単位を書かない、途中で数字を写し替えるなど、答案に原因が表れます。
テスト直しでは、正解を作ることより、「次に同じ失点を防ぐため、何を変えるか」を1問につき一つ決めると、家庭学習につながります。
算数が伸びないときは、宿題を増やすより、復習の間隔を整えます。授業直後・数日後・週末に役割を分けると、理解と定着を確認しやすくなります。
授業で扱った問題のうち、重要な例題を2~3問選びます。ノートを読む前に、問題を見て「何を使う問題か」「最初に何を書くか」を口頭で説明させてください。
解けなければ、すぐに答えを写すのではなく、本科テキストや授業ノートで考え方を確認し、同じ日に白紙へ解き直します。
授業内容に対応する問題を選び、時間を空けた状態で解きます。解説を見ずに、図や式を自分で作れたかを確認してください。
一問に長時間かかる場合は、本人の粘り不足と決めつけず、授業内容の理解が不足していないかを先に確認します。
育成テストや公開模試の誤答から、正答率が高い問題、あと一歩で解けた問題、同じ原因で繰り返し落としている問題を優先します。
宿題が終わらない場合は、最初に削るのは睡眠ではありません。難度が高く、解説を読んでも理解できない問題を長時間抱えるより、基本問題の自力再現と質問準備を優先しましょう。
日能研は地域や校舎によって、A・M、W・G・Rなどクラス名称や教材の運用が異なります。どのクラスでも、現在の理解度と志望校に必要な難度を合わせて、取り組む問題を決めることが大切です。
計算の書き方、文章題の図、単位、基本的な解法を整える時期です。公開模試の難問を追うより、育成テストの基本・共通部分で、授業内容を正確に使えるかを確認します。
比・割合・速さ・図形などの考え方が結びつき始めます。算数が急に伸びなくなった場合は、直近の単元だけでなく、比や割合を使う前段階の問題まで戻る必要がないかを確認してください。
授業、テスト、日特や講習などが増え、解き直しが後回しになりやすい時期です。難しい問題を増やす前に、志望校で必要な頻出単元の基礎と、公開模試で正答率が高い問題の取りこぼしを減らします。
本科テキストの例題と栄冠への道の基本問題を優先します。応用問題に手が出なくても、基本問題を時間内に正確に解ける状態が先です。
難問の正解数だけでなく、基本・標準問題の精度を保ちながら、初見問題で使う考え方を説明できるかを見ます。解説を覚えているだけなら、問題の条件や数値を変えて確認してください。
志望校によって、算数で必要な問題の難度、頻出単元、途中式の扱いは異なります。難問に時間をかける前に、志望校の合格点を取るために、どの単元・難度を優先するかを整理しましょう。
家庭学習の手順を整えても、原因が複数重なっていると、ご家庭だけでは判断しにくい場合があります。次の状態が続くときは、勉強時間を増やす前に、答案やノートを第三者に見てもらうことも選択肢です。
SS-1の合格体験談でも、6年生になって算数の難度が上がりテスト復習が疎かになったケースや、基礎の不足、本人に合う図や解き方を見つけることが転機になったケースが見られます。ただし、必要な支援は、お子さんの答案・ノート・志望校・1週間の学習状況によって異なります。
まず、日能研の教材を使いながらどのように支援するのかを知りたい方は、SS-1の授業の仕組みやサポート内容がわかる資料をご覧ください。
「本科テキストのどこへ戻るか決められない」「公開模試の答案から原因を見てほしい」「宿題と復習の優先順位を整理したい」という場合は、答案やノートをもとに相談できる無料学習カウンセリングで、現在の学習状況を一緒に整理できます。

この相談に答えた講師
中学受験 個別指導のSS-1 編集部
中学受験 個別指導のSS-1 編集部です。本コーナーは中学受験を目指すご家庭から実際にご相談いただいた内容をもとに、中学受験専門のプロ講師による学習アドバイスを発信しています。
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