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芝浦工業大学附属中学校の入試傾向と受験対策
芝浦工業大学附属中学校の中学受験 基本情報
芝浦工業大学附属中学校の中学受験 基本情報
- 公式サイト
- https://www.fzk.shibaura-it.ac.jp/
- 中学校所在地
- 〒135-8139 東京都江東区豊洲6-2-7
- 電話番号
- 03-3520-8501
芝浦工業大学附属中学校は、芝浦工業大学との連携を生かした理工系教育や探究学習に力を入れる共学校です。一方、入試で見られているのは算数・理科の知識だけではありません。国語・算数・理科では「聞いて解く問題」があり、2026年度からは資料を読み、根拠を示して説明する「論理社会」も加わりました。合格に向けては、基礎問題を正確に処理する力に加え、耳や文章から得た情報を整理し、自分の考え方を答案に表す力を育てる必要があります。
芝浦工業大学附属中学校の入試傾向と受験対策
2027年度の一般入試は4科目と「聞いて解く問題」が軸
2027年度の第1回・第2回入試は、国語50分・100点、論理社会20分・40点、理科40分・80点、算数50分・100点の合計320点で実施されます。国語・算数・理科には、放送を聞いて答える「聞いて解く問題」が含まれます。募集人員は第1回が男女計90名、第2回が男女計45名です。
2月2日午後には、言語技術と探究・算数で受験する「言語・探究入試」と、英語・算数で受験する「英語入試」もあります。ただし、一般的な中学受験の4科目学習を進めている受験生は、まず第1回・第2回の出題形式に合わせて準備することが基本です。
合否を分けやすい算数と、総合力を問う3科目
2026年度入試では、受験者平均点と合格者平均点の差が、第1回の算数で13.1点、第2回の算数で14.6点あり、4科目の中で最も大きくなりました。算数は合否を分けやすい科目ですが、難問だけを解けるようにすればよいわけではありません。前半の計算・比・割合・速さ・図形などを落とさず、後半の大問で途中式や考え方を残して部分点を積み上げることが重要です。
国語では読解・語句・韻文・聞き取り、理科では実験や観察の理解・計算・記述、論理社会では資料の分析と論述が求められます。したがって、芝浦工業大学附属中学校の対策は、知識量だけでなく「情報を受け取る」「条件を整理する」「根拠を示して伝える」という一連の力を教科横断で鍛える必要があります。
古い過去問情報をそのまま使わない
旧校名の「芝浦工業大学中学校」時代には男子校で、社会を含まない3科目入試の年度もありました。現在の正式名称は芝浦工業大学附属中学校で、2021年度から中学校も共学です。校舎は東京都江東区豊洲にあり、入試制度も大きく変わっています。
2010年代の過去問は、学校らしい図形・実験・記述の特徴を知る資料にはなりますが、現在の時間・配点・科目構成を確認する資料としては使えません。受験年度の募集概要、学校説明会資料、直近の過去問を基準に学習計画を組み立てましょう。
芝浦工業大学附属中学校の入試で求められる力
正確に聞き、必要な情報を残す力
国語・算数・理科の「聞いて解く問題」では、目で読めば戻って確認できる情報を、耳から受け取りながら処理します。聞いた数字、条件、人物関係、実験手順などをすべて書き取ろうとすると、かえって重要な情報を見失います。
必要なのは、主語・数量・変化・因果関係など、解答に使う情報を短い言葉や記号でメモする力です。授業中の説明を聞いて要点をまとめる、家庭で短い説明を聞いて図にするなど、日常の学習から聞き取りとメモを結びつけておきましょう。
条件を整理し、筋道を立てて考える力
算数では複数の条件を図や式に整理し、理科では実験結果やグラフから規則を考え、論理社会では資料の要点を組み合わせて結論を導きます。問題文が長いときほど、頭の中だけで処理せず、条件を答案用紙の余白に見える形で整理することが大切です。
また、正解だけでなく「なぜそう考えたのか」が見られます。算数では式や考え方に配点があり、理科・論理社会では根拠を含む記述が必要です。答えを出した後に、使った条件と結論がつながっているかを確認する習慣をつけましょう。
基礎を速く処理し、難しい問題に粘る力
芝浦工業大学附属中学校では、基礎問題と、設定を読み解く思考問題が組み合わされています。基礎問題に時間をかけすぎると、差がつく後半問題に取り組む時間がなくなります。一方、難しい大問を最初から捨てると、前の小問を利用して取れる得点まで失います。
必要なのは、基礎を正確かつ速く処理する力と、問題の流れをたどりながら取れる小問を見つける力です。すべてを完答することより、合格に必要な得点を時間内に積み上げる判断力を養いましょう。
国語の入試傾向と対策
読解・韻文・語句・漢字・聞き取りを幅広く出題
国語は50分・100点です。学校説明会資料では、「聞いて解く問題」「文学的文章」「説明的文章」「韻文」「語句・文法」「漢字」の大問構成が示されています。物語文だけでなく説明文、詩・短歌・俳句、日本語表現まで幅広く準備する必要があります。
100字程度の長い記述は出題しない方針が示されており、読解では30~50字程度の記述が中心です。記述量が短くなったから簡単になるわけではありません。本文中の根拠を選び、問いに合う形に整えて、限られた字数で答える精度が求められます。
文学的文章は心情と変化を根拠から読む
物語文では、登場人物の心情や関係の変化が中心です。「悲しかった」「うれしかった」と感情語だけで答えるのではなく、行動・会話・情景描写のどこから判断したのかを確認しましょう。
対策では、設問を解いた後に「心情」「その原因」「根拠となる表現」を3点セットで整理します。記述では、本文の言葉を使いながら、原因と心情がつながる一文を作る練習が有効です。
説明的文章は主張と段落の役割をつかむ
説明文・論説文では、筆者の主張、具体例、対比、理由を整理します。指示語や接続語だけを機械的に解くのではなく、それぞれが文章全体でどのような役割を持つかを考えることが大切です。
各段落を一言で要約し、「問題提起」「具体例」「反対意見」「結論」などの役割を付ける練習をすると、文章全体の構造が見えやすくなります。記述問題では、問われた範囲の要点を先に箇条書きし、その後に30~50字へまとめると安定します。
聞き取りと知識分野を後回しにしない
「聞いて解く問題」は配点が10点程度とされ、説明・指示・会話などを正確に聞き、内容を理解する力が問われます。公式サイトには過年度の音源やスクリプトが公開されているため、音声を聞きながら要点をメモし、設問に答える練習を行いましょう。
語句・文法では、主語・述語、助詞、敬語、呼応表現、慣用句、ことわざ、四字熟語などが対象です。韻文では作者の感動や表現技法が問われます。読解問題だけに学習時間を偏らせないことが重要です。漢字・語句・韻文を短時間でも毎日積み重ねることが得点の安定につながります。
算数の入試傾向と対策
50分で基礎小問と連続性のある大問を解く
算数は50分・100点で、学校説明会資料では大問4題とされています。「聞いて解く問題」、計算・角度・比・割合・速さ・図形・場合の数などの小問、その後に代数的分野や幾何的分野の大問が続く構成です。
小問は基礎的な内容が中心ですが、正確さと速さが必要です。大問は複数の小問が連続し、前の設問で求めた値や考え方が後半のヒントになることがあります。途中で分からない問題があっても、条件や前問の結果を使えないか確認してから次へ進みましょう。
式や考え方を答案に残す
芝浦工業大学附属中学校の算数では、各設問の「式や考え方」に配点があります。答えだけが正しくても満点にならず、途中式がほとんどない答案は得点を取り切れません。反対に最終答案が間違っていても、考え方が正しければ得点につながる場合があります。
普段の演習から、式を横に並べるだけでなく、何を求めた式なのかが分かるように書きましょう。線分図、面積図、表、グラフ、場合分けのメモも、考え方を伝える答案の一部です。解説を読んで分かったつもりになるのではなく、自分の手で再現できるまで書き直すことが重要です。
図形・速さ・比と、条件整理型の問題に強くなる
過去の出題や学校の説明では、平面図形・立体図形、速さ、比・割合、規則性、グラフなどが重視されています。単元別の典型問題を覚えるだけでなく、複数単元が組み合わされた問題で、条件を図や表に変換する練習が必要です。
特に速さとグラフ、図形と比、立体の切断・体積などは、問題文を読んだ直後に状況を可視化できるかで差がつきます。解き終わった後に「どの条件を図に書かなかったために迷ったか」を振り返ると、設定把握力が伸びます。
合格者との差が大きい科目として優先的に強化する
2026年度は、第1回・第2回とも算数の受験者平均点と合格者平均点の差が4科目で最大でした。算数を安定させることは、合格可能性を高めるうえで重要です。
ただし、難問ばかりに取り組むと、基礎小問の失点が増えます。まず計算、比・割合、速さ、基本図形を短時間で正確に処理できる状態にし、その後に大問演習へ進みましょう。過去問では、正解・不正解だけでなく、途中式の不足、条件の見落とし、時間の使い方まで採点・分析することが必要です。
理科の入試傾向と対策
40分・80点で6大問、聞き取り・計算・記述を出題
理科は40分・80点です。2027年度は2026年度より大問が1題削減され、大問5題となる予定です。「聞いて解く問題」に加え、物理・化学・生物・地学の各分野から出題されます。「聞いて解く問題」1題と、物理・化学・生物・地学から5題が出題されます。物理と化学は最低1題ずつ出題される方針で、生物・地学は年度によって出題されない場合もあります。
短い時間で複数の実験・観察テーマを処理するため、知識問題を速く解くだけでなく、問題文、図、表、グラフから必要な情報を拾う力が必要です。大問ごとに時間を使いすぎないよう、基礎問題を先に確保し、計算・記述に残り時間を配分する練習を行いましょう。
物理・化学の計算で差がつきやすい
学校説明会資料では、物理では力学・電気・光・音、化学ではものの溶け方・燃焼・水溶液などが取り上げられています。中和計算、気体、力学、電気などは、知識と計算を組み合わせるため差がつきやすい分野です。
公式や解法を丸暗記するのではなく、何と何が比例するのか、条件が変わると結果がどう変わるのかを説明できるようにしましょう。計算式には単位を付け、表やグラフから読み取った数値と、自分で計算した数値を区別して書くことも大切です。
実験・観察の「理由」を説明する
記述問題は、大問の流れの中で、図表・グラフの読み取りや実験・観察の操作と結果から考えて答える形式です。単に用語を知っているだけでなく、なぜその操作をするのか、なぜその結果になるのかを表現できるかが見られます。
実験問題を復習するときは、「目的」「変える条件」「そろえる条件」「結果」「結果から言えること」を整理しましょう。模範解答のキーワードを確認し、自分の答案に必要な語が含まれているかをチェックすると、記述の得点力が上がります。
4分野を学びつつ、苦手分野を残さない
生物では植物・動物・人体・環境、地学では天文・地層・気象などが対象です。年度によって大問構成が変わるため、「今年は出ないだろう」と分野を切り捨てるのは危険です。
まず4分野の基本事項を一通り定着させ、そのうえで物理・化学の計算、天体、人体、植物など、得点差が生まれやすいテーマを重点的に演習しましょう。「聞いて解く問題」では、実験手順や自然現象の説明を聞きながら、条件と変化を短くメモする練習も必要です。
社会の入試傾向と対策
「論理社会」は暗記中心の社会ではない
第1回・第2回入試の社会は「論理社会」として、20分・40点で実施されます。地理・歴史・公民の知識だけを一問一答で問うのではなく、写真、地図、グラフ、文章などの資料を読み、社会科の基礎知識を使って考える科目です。
学校の説明では、分野にとらわれない資料型の出題で、難しい知識がなくても資料を正確に読めば解ける問題を意識しているとされています。ただし、基礎知識があるほど資料の意味を理解しやすく、考察の方向も定めやすくなります。
資料を根拠に短く正確に論述する
学校説明会資料では、2027年度は、資料に関連する小問と、100字前後の記述問題1問を組み合わせる形式となる予定です。重視されるのは、資料を正確に理解する情報分析力、資料をもとに筋道を立てる論理的思考力、導いた答えを伝える表現力です。
対策では、資料を見たら「分かる事実」「比較できる点」「変化」「例外」を書き出し、その中から設問に必要な根拠を選びます。答案は「結論→資料から分かる根拠→必要に応じて社会科知識」の順にまとめると、短時間でも論理が崩れにくくなります。
20分で読み、考え、書く時間感覚を身につける
論理社会は20分しかありません。知識を思い出すことに時間を使いすぎたり、最初から長い文章を書こうとしたりすると、見直しの時間がなくなります。
最初に設問条件と字数を確認し、資料に線や印を付け、答案の骨組みを短くメモしてから書き始めましょう。週1回でも、地図・統計・写真・ニュース資料を使い、「なぜそう言えるのか」を30~100字程度で説明する練習を続けると効果的です。
基礎知識は「説明に使える形」で覚える
都道府県、地形、産業、歴史の流れ、政治の仕組みなどの基礎知識は必要です。ただし、用語だけを覚えるのではなく、「なぜその地域で盛んなのか」「なぜ制度ができたのか」「変化によって何が起きたのか」まで説明できるようにしましょう。
地図帳、資料集、統計グラフを日常的に使い、知識を場所・時代・原因と結びつけます。ニュースを見るときも、出来事を覚えるだけでなく、背景、関係者、利点、課題を家族で話すと、論理社会に必要な視点が育ちます。
芝浦工業大学附属中学校合格に向けた学習の進め方
- 基礎完成期は「速く正確に解く土台」を作る
5年生から6年生前半は、算数の計算・比・割合・速さ・図形、国語の漢字・語句と基本読解、理科・社会の基礎知識を定着させます。芝浦工業大学附属中学校特有の問題に早く取り組みすぎるより、標準問題を自力で正解できる状態を作ることが先です。この時期から、答えだけでなく途中式を書く、読解の根拠に線を引く、実験結果の理由を言葉にする習慣をつけましょう。 - 6年生前半から記述と聞き取りを加える
基礎が整ってきたら、国語30~50字記述、算数の式・図、理科の理由説明、社会資料の短文論述を週の学習に組み込みます。同時に、国語・算数・理科の「聞いて解く問題」に備え、公式の音源や類題を使ってメモの取り方を練習します。聞き取りは、回数をこなすだけでは伸びにくい分野です。聞き取れなかった原因を「数字」「条件」「話の順序」「専門用語」「メモ不足」に分け、次回の聞き方を決めましょう。 - 夏以降は学校別の複合問題に慣れる
夏以降は、算数の条件整理型大問、理科の実験・グラフ問題、国語の韻文と聞き取り、論理社会の資料論述を重点的に扱います。単元ごとの演習と、複数の力を同時に使う学校別演習を並行させることが大切です。間違いは、知識不足、読み違い、聞き落とし、条件整理、計算、表現、時間不足のどれに当たるか分類しましょう。 - 秋以降は320点の総合得点で判断する
過去問は科目別に解くだけでなく、第1回・第2回の時間順に通して解き、320点満点で合格ラインとの距離を確認します。算数に課題がある場合は優先的に補強しつつ、国語・理科・論理社会で安定して取るべき問題を落としていないかも確認します。直前期は新しい難問集を増やすより、過去問や類題で失点した基礎、頻出分野、答案の書き方を修正することが重要です。
芝浦工業大学附属中学校を目指すご家庭へ
芝浦工業大学附属中学校は、理工系への関心を生かせる学校ですが、入試でも入学後の学びでも、算数・理科だけができればよい学校ではありません。学校は日本語・英語・コンピューター言語を重視し、探究学習や自立学習を通して、自分で考え、他者へ伝える力を育てています。
ご家庭では、間違えた問題の解法をすぐ教えるより、「どの条件を使ったのか」「なぜそう考えたのか」「ほかの資料から何が分かるか」と問いかけてください。お子様が説明に詰まったときは、正解を急がせず、図や短い言葉で考えを整理する手助けをすると効果的です。
また、模試の偏差値だけでなく、聞き取り、途中式、記述、時間配分など、芝浦工業大学附属中学校の入試で必要な力がどこまで身についているかを確認しましょう。合格への最も重要な方針は、基礎を固めたうえで、受け取った情報を整理し、根拠のある答えとして表現する練習を積み重ねることです。
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