【動画】「引き出しの多さ」で突破する灘の1日目 ~関東と関西の算数の違い②~
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「引き出しの多さ」で突破する灘の1日目 ~関東と関西の算数の違い②~
※文章化にあたり、一部文言を修正しています。
馬屋原:皆さん、こんにちは、SS-1副代表の馬屋原です。
今週は先週に引き続き、オンライン教室の室長 今津と一緒に、関西の算数について話していきたいと思いますが、前回の最後に、一定以上のベテランと言いますか、腕のある講師にとって関西の算数=灘の算数という見方がなされるとお話を聞きましたけれど、実際に、そこに対してどのようなアプローチをしているのか今日は聞いていきます。
よろしくお願いします。
今津:まず、灘の合格点を取らせるために塾の先生はどんなことしてたの?というと。
馬屋原:集団塾ですよね?
今津:集団塾です。
その中で、A先生はこの解法、B先生はこの解法、C先生はこの解法。
まるで手術の術式を編み出すかのように解法を編み出すことに情熱を注ぐというのが我々の先輩方がずっとやり続けてきたことです。
馬屋原:どことは言いませんが、同じ会社の中で?
今津:もちろん。
馬屋原:同じ塾の中で、先生たちが切磋琢磨している。
今津:だから、塾のテキストなどにもひとつの問題にも、解法1、解法2、解法3とあって、というのが別解として載っているような世界なんですね。
私も20年前くらいに関西のSS-1で教鞭を取るようになってから、まず最初に何を勉強したかって、塾のテキストに載っている解法以外はなにがあるかな?
馬屋原:あー、なるほど。
今津:というのを、生徒にインタビュー、もしくはSS-1の先輩たちにインタビューしていって、とにかく、そのストックを集めていく。
馬屋原:ひとつの問題に対して複数のアプローチの引き出しですよね。
講師が持っているのが当然なんですね。
今津:当然です!
なので、関西の算数を解くときには問題文を読んでいろんな仮説を立てながら解いていく、というよりも、それを読んだら、複数あるパターンの中で、まず、どれを当てはめていけば最短で解けるのか、そのプロセスを大事にする勉強をしなければならないかなという印象が強いですね。
馬屋原:素人の質問で申し訳ないですけれど、灘の一日目の攻略のイメージですか?
今津:一日目の攻略ですね。
馬屋原:彼らは、深掘ろうといくらでも深掘れるわけですよ。
その力、その力で鍛えている彼らが時間との勝負でも強くなるために、引き出しを......下の学年の頃から?
今津:もうひたすら算数を解き続けるというようなイメージですね。
ひとつの問題を、とある塾では3回解けと言っているんですね。
最初は、それを親御さんが聞いたり、私が新人の頃に聞いたときに思ったことは3回くらい解いてひとつの解法を覚えろという事かな?というように最初は問われるわけですよ。
馬屋原:暗記かな?と。
今津:そう。
もちろん算数で暗記をしなければならない分野もあると思うのですけれど、そうではなくて、3回やるんだったら1解法、2解法、3解法というように、ひとつの問題で3つ4つ引き出しを持っておいてという勉強。
だから子どもたちは答えを覚えてる。
馬屋原:答えは覚えているけれど。
今津:アプローチの仕方が全然違うから、1個の問題でも違う世界を見ている。
だから結果的に、速さ・図形・割合という中学受験の算数の三本柱と言われているような単元がありますよね。
それだけでひとつの解法ではなくて、その中にも1問1問に3つくらいの解法があるような形になるから、もう必然的に、勉強する時間、10勉強する時間があったとするならば算数に7割割け。
馬屋原:そもそも?
今津:そもそも物理上そうせざるを得ないだろう。
馬屋原:物理的にね。
今津:...というようなところがあって、残りの3割は理科と国語に分けましょうというくらい、算数はひたすら灘の算数がひとつの基準となって、他の関西の学校も やはり右にならえではないけれども、そのクオリティーに追いつけ追い越せ、と。
馬屋原:具体的にはどの辺りを?
今津:灘と同じ地域になりますが、甲陽学院中学校とか。
馬屋原:甲陽ね。
今津:同じ二日制なんですけれどね。
灘の二日でも、灘の一日目が所有する能力、先ほど言っていたように素早くいろんな処理をしていきましょうという。
一日目の算数、二日目は思考型 いろいろ考えて仮説立てて。
関東も近いですね。
というような算数を解きましょうという灘の一日目、二日目に対して、甲陽学院の場合、一日目、二日目ともほぼ同一レベルの問題。
一日目だったとしても二日目だったとしても同じようなペースで同じくらいのレベルを解いていってくださいねというスタイル。
馬屋原:なるほど。
やはり、対応が変わってきますね。
今津:全然変わってきます。
志望校が変わる、よく灘から甲陽学院に変わりましたと言われたら、見る景色が変わってくるので。
馬屋原:面白いですね。
今津:指導する立場としてはプランを変えていかないといけないなと思いますね。
馬屋原:なるほど。
ちなみに、この話題はだいぶ深堀りしようと思いまして、今津室長にだいぶ用意してもらったんですけれど、この後もしばらく続く...。
今津:そうですね。
馬屋原:この後はどんな方向に行きますか?
今津:この後は、これまで関西の話を中心にしてきましたけれど、私が関東に来て、一緒に仕事をしてきた中で関東の算数でどういうところが違うのかな?ということを、皆さんに私なりのご紹介をしていければと考えています。
馬屋原:というわけで、皆さん来週もお楽しみに。
本日はここまでとします。
ありがとうございました。
動画「「引き出しの多さ」で突破する灘の1日目 ~関東と関西の算数の違い②~」まとめ
- スピード勝負のテストを制する鍵のひとつは手持ちの解法の多さ
- もちろん関西でも算数の攻略法は学校ごとに異なる
次回も、ぜひお楽しみに!
同シリーズを順次公開しています。以下ラインナップより、ご覧ください!
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